リオ・オリンピックに出場するサッカー男子日本代表の手倉森誠監督が5月30日の午前中、ブラジル北東部のセルジッペ州アラカジュに姿を見せ、現地報道陣に口を開いた。ブラジル最有力TV局グローボが運営するスポーツサイト「グローボ・エスポルチ」にこんな記事が載ったのは5月30日の事だ。
今回の当地来訪の目的は、練習会場のスタジアム、アレーナ・バチスタォンを始めとする、日本チームが五輪前に直前キャンプを行う施設の視察だ。7、8月の南半球は冬で、ブラジルでも南部に行けば、氷点下まで気温が下がるところもあるが、アラカジュは日本が試合をするマナウス、サルバドールと同様、赤道に近く、暑い気候に慣れるには適している。
日本は7月22日から当地でキャンプを張り、27日に地元チームで全国リーグ4部のセルジッペと練習試合を行った上で、28日に当地を発つ。
28日にマナウスに向かうとブラジルメディアは報じているが、日本は30日にゴイアニアでのブラジル五輪代表との最終調整の親善試合を控えており、移動距離を考えると、信憑性は微妙だ。
手倉森監督がブラジルメディアに明かした、アラカジュをキャンプ地に選んだ理由が興味深い。
「アラカジュは素晴らしい場所だから選んだ。練習場のコンディションも良いし、それ以外の設備も興味深い。ここの暑さもグループリーグを戦う2都市と似ている。実はここの事は2014年ワールドカップの時から知っていた。ワールドカップで対戦したギリシャがここでキャンプを張ったことで、報道陣やJFAのスタッフも偵察に訪れた。その時から環境の良さに惹かれていた」―。同監督はさらに「選手たちには『リオの地で我々の力を存分に発揮しなくてはならない。強敵揃いだがやるしかない。集中力と献身性を発揮すれば必ずや良い結果が出る。それがサッカー選手としての成長につながる』と言っている。日本代表として、フィールドでは選手たちと共に日本人の規律、チームスピリットをお見せしたい」と結んだ。