GDP=16年第1Qは0.3%減=予想よりもダウン幅少なく=景気後退は底を突いたか?=予断許さぬ状況目立つも
地理統計院(IBGE)が1日、16年第1四半期の国内総生産(GDP)は前期比0・3%減だったと発表した。これで、ブラジルのGDPは5四半期連続で前期の実績を下回り、景気後退が長期化していることが明らかになったが、予想されていた0・8%減より縮小幅が小さかったため、一部では景気回復を期待する声も出はじめている。2日付伯字紙が報じている。
第1四半期のGDPは前期比では5四半期連続の縮小だが、前年同期と比べた場合のGDPは8四半期連続、つまり丸2年間も下がり続けている。これにより、ブラジルの経済状況は2011年の第1四半期と同じレベルまで下がってしまった。
だが、市場は当初、第1四半期のGDPは0・8%減と予想していたため、関係者のあいだでは今回の結果に驚きの声も漏れている。
今期は工業生産が前四半期の1・6%減から1・2%減、サービスが1・5%減から0・2%減と、GDPの中で大きな部分を占める部門の下げ幅が比較的緩やかになっている。
IBGEは、こうした部門の下げ幅が少なかったのは、これまでの減少続きで比較対象の数字が小さくなっていたため、下がるパーセンテージが減ったのでは、との見解を示している。
これに関しては、「景気後退も井戸の底を突きつつある」と見る向きもなくはない。
ただ、この第1半期のGDPが想像したほど下がらなかった直接の原因そのものは決して良いものではない。今回のGDPを押し上げた最大要因は、6・5%の上昇を見た輸出部門だ。これは、ブラジル市場が国内市場への望みを捨て、国外市場に動いたためだと見られている。逆に、輸入は工業生産や国内消費の落ち込みなどを反映し、前期比で5・6%、前年同期比では21・7%減と大きく落ち込んでいる。
また、不安材料もまだまだ多い。ひとつは、ブラジルのGDP回復のカギのひとつと見られている家庭消費が5期連続で減少していることだ。今期も前期の0・9%減を下回る1・7%減と、回復の兆しは見られない。
さらに、投資部門も今期は2・7%減少し、GDPの足を引っ張り続けている。前期比での下げ幅は過去5期では一番低い数字になっているが、この部門が上がっていかないと、安定した経済好転は望みにくい。
イタウ銀行のエコノミストのロドリゴ・ミヤモト氏は、「今期は驚くほど良い結果になったが、第2四半期は既に、当初の予想より悪くなる兆候が出ている」と警鐘を鳴らしている。エコノミストたちの予想では、少なくとも今後も、2四半期はGDPの減少が続く見込みだという。
ただ、今期の下げ幅が少なかったため、2017年以降のGDPは「横ばい」から「微増」になる可能性もあると予想する声も一部で出はじめている。