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C・デ・デウス=白昼から鳴り響く銃声=市民が負傷、UPP襲撃も

 リオ市西部にあるファヴェーラ、シダーデ・デ・デウス(以下、CD)で2日、麻薬密売組織のリーダーの姪が殺され、報復としての銃撃戦や治安維持駐留部隊(UPP)襲撃などが起きたと2、3日付伯字紙サイトが報じた。
 ことの発端は、03年に逮捕され、州外の刑務所で服役中の麻薬密売組織の首領(エデルソン・ジョゼ・ゴンサウヴェス・レイテ、通称サム)の姪のプリシラ・ゴンサウヴェス・レイテ氏(34)が同日昼前、UPPもある〃カラテ〃と呼ばれる地区で遺体となって発見された事だ。
 プリシラ氏はサム訪問後、2日朝、CDに戻ってきたが、タクシーで帰宅する途中で男性に襲われ、同じ車で連れ去られた後、顔面に被弾した遺体となって発見された。
 麻薬密売者達はすぐに報復措置を採ると宣言。ソーシャルネットワークなどでその事を知り、銃声におののいた商店主達は午後3時には店を閉めた。地区住民が銃声に驚き、車の陰に身を隠す様子は防犯カメラなどに記録された。
 密売者らがサラザル・メンデス・デ・モライス大通りなどにバリケードを築き、タイヤや木に火をかけたりしたため、同地区を通るバスは路線変更を余儀なくされ、幹線道路のリーニャ・アマレラも渋滞した。
 密売者達は同日夕刻、機関銃などを手にカラテ地区のUPPを襲撃。軍警司令部は治安維持のため、18大隊と機動隊を防弾車で派遣した。
 地区住民によると、密売者によると思しき銃声は、遺体発見以降、未明まで続いたという。今回の抗争では男性住民1人が流れ弾に被弾したが、病院で手術も受け、容態は安定しているという。
 警察は3日、同地区の警備を強化する一方、バリケードの残骸撤去などを行った。同地区の市立校は3日朝は休校となったが、州立校は通常通り授業を行ったという。