サンパウロ市では7日午後の最高気温が今年に入って最低の14・8度(全市での平均は14度)にしか達せず、サンパウロ市民は寒さに震えて過ごしたと8日付伯字各紙が報じた。
週末の最低気温は3度から6度の間まで下がると予想されている。最低気温は8日以降も徐々に低下し、12日の朝は霜が降りる可能性もあるが、土、日曜日の最高気温は16度程度まで上がる見込みだ。
サンパウロ州の冬定番の観光地、カンポス・ド・ジョルドン市では、11日は最低気温が0度まで下がり、霜も降りるとの予報が出ている。
サンパウロ州では全ての市が、ここ数日のうちに今年の最低気温を記録する可能性がある。サンパウロ市では5月24日に9・5度を記録している。
この〃冬将軍〃は、ブラジルでは珍しい〃秋の長雨〃と入れ替わりで到来する。5月末から降り続いた雨はしばらく止み、数週間は少雨の予報だ。
暴風を伴い、家屋を破壊、サンパウロ州だけで3人の死者を出した季節はずれの嵐は、いくつかの要因が重なって発生した。7日までの連日の大雨は、アマゾンから南東伯に流れこんだ湿った空気が、サンパウロ州に入ってきた寒冷前線によって生じた不安定な大気の状態と相まってもたらされたという。
ここ数週間の不安定な気候は、今後の冬が全般的に例年より厳しいものになる事を意味しない。専門家は、5月、6月のサンパウロ市の寒さは予想の範疇だったとしている。
国立宇宙調査研究院(Inpe)は、今後数カ月の気温は平年並みかそれ以上と見ている。ただ、近年のサンパウロ市は暖冬続きだったため、平年並みの寒さでも相当寒いと感じる市民もいるだろう。