現在、ブラジルのサッカー界では、「ふたりのガブリエル」が共に「未来のセレソン」のストライカーとして話題を集めている。その2人が8日、ブラジルのスポーツ・メディアをにぎわせた。
一人目はガブリエル・バルボーザ(サントス、19)だ。簡潔に「ガブリエル」、もしくは元セレソンのストライカー、ルイス・ファビアーノの愛称(ファビゴル)をモジって「ガビゴル」と呼ばれる彼は現在、コパ・アメリカ100周年記念大会のフォワードとして召集され、活躍中だ。
ガビゴルは既に、大会前直前の親善試合の対パナマ戦でセレソン初ゴールを記録していたが、8日に米国のマイアミで行われた対ハイチ戦では後半13分、ペナルティ・エリアに駆け込んだところを右からエリアスからのパスを受け、豪快に蹴りこんでセレソン通算2得点目、今大会初得点を見事に決め、チームの勝利に貢献した。
今大会はネイマールが不参加ということでチャンスが回ってきたガビゴルだが、今回得点を決めたことで、前半に1トップで出場したものの無得点に終わったベテラン、ジョナスに代わって先発出場の可能性も出てきている。
この日のセレソンは、14年W杯でドイツに大敗したときと同じ7―1でハイチに勝利した。ガブリエルは試合後、次世代の選手らしく、「あれはマスコミ用で、もう終わったこと。何があろうがブラジルの輝きは消えやしない。とにかく仕事、ゴールを決め続けるだけだよ」と頼もしく語った。
一方、同日、セレソンの報道と並行し、欧州の移籍マーケットの噂が、もう一人のガブリエルことガブリエル・ジェズス(パルメイラス)に集まった。
この4月に19歳になったばかりのジェズスは、14年のユース・リーグで記録的得点をあげたときから注目されており、15年にはU20代表のストライカーとして世界準優勝に貢献。かねてから「ネイマール以来の大物」と呼ばれてきた彼は、今季の全国選手権ではパルメイラスのエース・ストライカーに成長し、得点ランキングで3位につけている。
そんなジェズスを今、レアル・マドリッドやバルセロナ、バイエルン・ミュンヘン、ユベントス、インテル・ミラン、PSG、マンチェスター・ユナイテッドといった世界に名だたる強豪が狙っていると報じられている。
中でも熱心なのがインテル、ユベントス、レアルと見られているが、即戦力になることを考えればインテルが有利ではないかとも言われている。また、バイエルンのテクニカル・ディレクターもジェズスを視察するために、ブラジルを訪れている。
一方、ガビゴルの方は、ドイツの強豪、ボルシア・ドルトムントとサントスが移籍交渉を行っているとの噂がある。
ガビゴル、ジェズス、共に8月のリオ五輪の目玉選手になることが確実だが、オーバー・エイジ枠での出場が予想されるネイマールとの起用法も注目されている。(8日付スポーツTV、同日付Extraなどより)
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