今年の2月23日にラヴァ・ジャット作戦(LJ)第23弾で逮捕されたロビイストのズウィ・スコルニキ被告が、連邦検察庁との間で報奨付供述を行うことで同意した。同被告は14年の大統領選の際、ジウマ大統領の選挙参謀だったジョアン・サンターナ被告の秘密口座に450万ドルを送金していたことが判明している。9日付伯字紙が報じている。
ズウィ被告が報奨付供述を行うことになったことと、14年にサンターナ被告に送った金はジウマ陣営への大統領選用の裏金だったと供述していることは、8日付グローボ紙サイトなどが先んじて報じている。
それによると、ズウィ被告は、当時、労働者党(PT)の中央会計で、既にLJで24年の実刑判決を受けているジョアン・ヴァカリ・ネット被告から依頼され、450万ドルをスイスにあるサンターナ被告の秘密口座(オフショアの「シェルビル・ファイナンス」名義)に送金したという。
この450万ドルについてはLJの捜査班が既に確認済みで、13年から14年に9度に渡り500万ドルずつ、ニューヨークのシティ・バンクを経由して支払われた。
サンターナ被告と妻のモニカ・モウラ被告は2月の逮捕当時、この450万ドルとオデブレヒト社からの300万ドルの計750万ドルの収賄容疑がかけられていたが、モニカ被告は、これはアンゴラの大統領選のための資金であり、申告し忘れていたものだと釈明していた。
同夫婦の逮捕は、昨年2月にズウィ被告の自宅でモニカ被告が書いたメモが押収されたことから起こったものだった。
ズウィ被告の名前は、ペトロブラスのサービス部の役員だった重要被告のひとり、ペドロ・バルスコ被告の報奨付供述で登場していた。バルスコ被告によると、ズウィ被告はシンガポールのケッペル・フェルズのロビイストで、2002年から14年にかけて、ペトロブラス内の事業契約締結時の取りまとめ役をつとめており、この間に約4千万ドルの賄賂を支払ったという。
ペトロブラスのサービス部はPTが指名した理事たちが就任しており、同部に絡む事業を請け負った企業がその謝礼として払った契約金の3%にあたる賄賂は、ペトロブラス職員とPTの政治家の間で分配されていたが、検察庁によると、サンターナ氏への送金分はPTへの分から差し引かれていたという。
ズウィ氏は13年から14年に、ケイロス・ガルヴォン、イエザ、サイペンといったLJでの疑惑企業や、シーメンス、ドリスなどのLJでは疑惑の対象となっていない大手企業から、事業締結の手数料の支払いも受けていたとされている。
今回の報道後、ジウマ氏は「14年の大統領選の会計報告は既に選挙高等裁判所で承認を得ている」と反論したが、賄賂と献金との関係は今後の供述で明らかにされる見込みだ。
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