ジェラウド・アウキミンサンパウロ州知事(民主社会党・PSDB)が、CPTM(都電)の一部民営化を検討し始めていることが明らかになったと9日付伯字紙が報じた。
クロドアウド・ペリッシオーニサンパウロ州運輸局長によると、トリウンフォ・パルチシパソンエス・エ・インヴェストメントスという民間企業が、CPTMの8、9号線のPPP(官民の共同運営)を申し出ているという。8号線はサンパウロ市中央から西の郊外に流れ、最も管理が行き届いている。同線の車両の保守・近代化には民間企業が参加、運行率はCPTMで最高だ。
また、オザスコ~ピニェイロス~モルンビ~インテルラゴスなどの重要拠点を結ぶ9号線は、ベリーニ駅周辺のオフィス街の企業からの高い期待が寄せられている。
CPTMでは運営の民営化例はまだないが、サンパウロ市地下鉄4号線は既に民営線となっている。
州政府がCPTMの民営に興味を示すのは、同線が乗客や関連店からの売り上げだけでまかなえない状況であることだ。民間企業が運営に参加することで、より効率的で安定した運営が可能となることが考えられる。
8号背と9号線の職員組合は、トリウンフォからの提案は具体性に乏しく、運営体制の変化が従業員にもたらす影響などに不安を抱いている。