ルーラ=大半の裁判の管轄がモロ判事に=サンパウロ州の2大邸宅など16件=LJ捜査妨害疑惑は最高裁で=ジウマとの疑惑会話は無効に
連邦最高裁のテオリ・ザヴァスキ判事は13日、ルーラ元大統領(労働者党・PT)に対する捜査要請や起訴状の大部分をパラナ州連邦裁判所のセルジオ・モロ判事に戻すことを決めた。だが、ラヴァ・ジャット作戦(LJ)の妨害工作容疑に関しては最高裁で取り扱うこととなった。14日付伯字紙が報じている。
ルーラ氏に関する捜査要請や起訴状中、モロ判事に送られる16件の中には、サンパウロ州グアルジャーの高級三層住宅や同州アチバイアの豪邸に関する不正購入や収賄の疑いなども含まれている。
グアルジャーの三層住宅の件は、サンパウロ州検察局が3月にサンパウロ州地裁に対してルーラ氏の逮捕請求を出したが、LJにも絡むということもあって、モロ判事に判断が移されたという経緯がある。
その直後にルーラ氏はジウマ氏から官房長官に指名され、就任式も行ったが、これはモロ判事からの逮捕逃れのためと囁かれていた。逮捕逃れとの声は、指名直後にモロ判事が公開を許可した盗聴記録の中に、ジウマ大統領がルーラ氏に「必要なら使えるように書類を送る」と伝えた会話や、PT関係者が「ルーラ氏逮捕の可能性が高まっているが、ブラジリアの方で何とかならないか」と相談している会話が含まれていて高まった。
テオリ判事はモロ判事が盗聴の公開を認めたことが強い社会的影響を及ぼしたと問題視し、ルーラ氏の長官就任が保留扱いとなった後の3月下旬に、ルーラ氏に関する裁判資料の全てを最高裁に送るよう命じていた。テオリ判事は管轄委譲に当たり、公職特権を持つ政治家との会話の扱いは最高裁管轄と明言し、ジウマ氏との会話の盗聴録音などを無効とした。
ただ、ジウマ氏との会話故にジウマル・メンデス最高裁判事が差し止めを命じた官房長官職就任がLJ妨害に当たるか否かの判断は、最高裁扱いとなる。ロドリゴ・ジャノー検察庁長官がモロ判事に移すよう求めたと14日付本紙で報じた、デウシジオ・アマラル元上院政府リーダー(元PT)によるペトロブラス元国際部長ネストル・セルヴェロー被告の口止め工作の件も、16件の中には入っていない。アマラル元上議はこの口止め工作はルーラ氏が主導したと供述しているが、テオリ判事は送付か否かの結論を出していない。
テオリ判事はセルヴェロー被告らが報奨付供述で名前を挙げたPTの政治家(エジーニョ・シウヴァ、ジャッケス・ヴァギネル、イデーリ・サウヴァッチの各氏)に関する裁判もモロ判事に送った。3人はいずれもジウマ政権の閣僚だったが、サウヴァッチ氏は第2期政権で交代となり、前者2人も5月12日のテメル暫定政権発足と共に閣僚ポストを失い、公職特権が無効となっていた。
なお、アマラウ元上議とペトロブラス元総裁のセルジオ・ガブリエリ氏に関する裁判もモロ判事の管轄となる。