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リオ五輪=ロシア陸上出場停止解けず=組織的ドーピング違反で

 国際陸上競技連盟(IAAF)は17日、ウィーンで理事会を開き、ロシア陸連の資格停止を継続することを決めた。これによりロシアの陸上代表チームは、リオ五輪に出場できないことになった。
 国際陸連は11月、ロシア陸連が組織ぐるみでドーピングを行い、当局もそれを隠していた可能性があるとして、暫定的に国際大会の参加資格停止を通達していた。
 過去3大会で2個の金メダル、1個の銅メダルを獲得した女子棒高跳びのエレーナ・イシンバエワ(34)は、「この罰則は人権侵害だ」と述べている。
 このまま資格停止処分が解除されなければ、ロシア人陸上選手のリオ五輪参加は不可能となる。
 だが、イシンバエワをはじめとする、ドーピング疑惑に巻き込まれていないロシア人選手は、国際五輪委(IOC)による特別許可が出て、五輪に参加できる希望を捨てていない。
 しかしながら、IOC幹部はその可能性は低いだろうとの見方を示した。ジョン・コーチスIOC副会長が「ロシアのドーピングコントロールシステムは芯まで腐っていて、ロシア陸上はリオ五輪から締め出されるべき」と評した。
 ロシアのプーチン大統領は「ロシアは反ドーピングの姿勢を断固として貫いており、ドーピングを支援した事はない。IAFFも、ドーピング違反を犯した個々の選手のせいで陸上チーム全員を出場停止にするべきではない」とした。
 世界反ドーピング機関(WADA)が15日に発表した報告書によると、五輪選手からドーピング検査用の抗体を採取するために派遣された同機関の捜査官が、ロシアのシークレットサービスに「国外追放するぞ」と脅され、採取作業を妨害されたと非難している。
 なお、IOCは21日にローザンヌで特別委員会を開き、ドーピング検査にはひっかからなかった選手達の五輪参加の可能性について話し合う意向のようだ。(17日付オ・グローボ、グローボエスポルテより)