リオ市=五輪指定救急病院で銃撃戦=麻薬組織20人が仲間奪回
リオ市中央部の市立ソウザ・アギアル病院で19日未明、入院中の麻薬密売者を連れ戻そうとして乗りつけた武装集団と警官が銃撃戦を展開。患者1人が死亡し、警官と看護師が負傷したと20日付伯字紙が報じた。
事件発生は19日午前3時15分頃。市内南部「サントアマロの丘」の麻薬密売者首領の一人で、13日の掃討作戦で顔面に被弾して入院していたニコラス・ラブレ・ペレイラ・デ・ジェズス(28、通称ファット・ファミリー)の仲間10~15人が機関銃などを撃ちながら車やバイクで乗りつけると、二手に分かれた。
一隊は院内に入り、ニコラスがいた6階に上がると、警備中の警官を制圧。ベッドに拘束していた手錠を壊し、ニコラスを連れ去った。密売者達は看護室でも発砲したりしたが、警備の警官が抵抗しなかったため、死傷者は出なかった。
一方、救急病棟前の駐車場に残った一隊は、事故で手に負傷した鉄道警備員のロナウド・デ・ソウザ氏を連れてきた非番軍警のファビオ・フェレイラ・ダ・シウヴァ氏と銃撃戦を展開。密売者達は機関銃や拳銃、手製の爆発物で武装しており、ソウザ氏が胸部に被弾し死亡、シウヴァ氏も肩に被弾した。また、現場で被弾した看護師のジュリオセーザス・ドス・サントス・バジリオ氏は、重体で集中治療室にいる。
同州保安局はニコラス奪還計画がある事が判明した15日以降、ニコラスの移転を計ったが、19日に手術が必要と言われて移転できず、通常2人までの警備軍警を4人に増やしたが、奪還は防げなかった。エドゥアルド・パエス市長も「一部で抑制が利かない状態が起きている」と言う。保安局では、ニコラスの叔父の連邦刑務所への移転や、犯罪者が負傷した場合は刑務所内の病院で対応する件も検討中だ。
同病院は五輪開会式会場のマラカナンスタジアムから4キロで、五輪開催中の救急患者受け入れ先に指定されている。