移民108周年の節目を迎え、ブラジル日本都道府県人会連合会(山田康夫会長)の主催する『日本移民開拓先亡者慰霊祭』が18日午前10時半より、サンパウロ市イビラプエラ公園の慰霊碑前で行われた。中前隆博在聖総領事をはじめ、羽藤譲二サンパウロ州議、各県人会代表者や日系団体関係者など約90人余りが参席し、先人の遺徳を偲んだ。
慰霊碑前には39県人会が持参した過去帳が並べられ、川合昭県連慰霊碑委員長が司会進行。ブラジル仏教連合会の尾畑文正前会長が今年も導師を勤め、焼香とともに式典が始まった。
挨拶に立った山田会長は、「190万人とも言われる日系社会の今日があるのは、先人たちの大変な苦労の賜物だ。過酷なコロノ生活で、志を果たせず道半ばで亡くなった先人たちの思いは一言では表せない。移民の日は、先人たちに思いを馳せ、追悼を表す日だ」と感謝を込めた。
一方で、「世代交代が進むに連れ、日本に対する意識が希薄化している。四世に至っては混血化が60%に達しているという。日伯の交流をさらに強め、我々が日系社会の今後を考えていかなければならない」として来場者に力強く語った。
続いて、尾畑導師ら9人の僧侶によって読経が行われる中、出席者による焼香が粛々と行われた。中には、子連れの出席者も見られ、各々が先人の労苦に想いを馳せていた。
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