元コリンチャンス監督のチッチが20日、サッカーブラジル代表〃セレソン〃の新監督として初会見を行った。
会見では主に二つ、答えにくい質問が飛び、チッチ新監督はその両者に対照的な方法で答えた。
昨年12月にブラジルサッカー協会(CBF)の、マルコ・ポーロ・デル・ネーロ会長への即刻辞任要求書に署名した事を問われるたび、チッチの舌鋒は鋭さを欠いた。
しかし、現在苦戦の続く2018年ロシアW杯予選で、ブラジル初の予選敗退の可能性を問われた際は「その危険性はある」と臆せず答えた。
「W杯出場権獲得圏外にいる現状を見れば、(予選落ち)はあり得ると言わざるを得ない。私もスタッフも選手も、その危機感を持って臨む。眼前の危機から目を逸らす事はできない」と語る。
チッチはそれでも、セレソンが元の威信を取り戻し、さらに魅力的なサッカーを披露する可能性があると考えている事も示した。
チッチは午後4時にリオデジャネイロ市にあるCBF本部に到着し、契約書にサイン。記念撮影を行った後、会見場に姿を現した。
この瞬間は、マルコ・ポーロ・デル・ネーロ会長が会見の指揮をとった。同会長はチッチ新監督を記者団に紹介し、背中にチッチの母親の名前の入ったセレソンのユニフォームを渡した。
壇上にはチッチとコーディネーターのエドゥ・ガスパール氏、アシスタントのクレーベル・シャビエル氏、チッチの息子でやはりアシスタントのマテウス・バッチ氏が並んだ。
最前列の記者からは都合3度、チッチに対し、デル・ネーロ会長の辞任を求める書面に署名した事への質問が飛んだ。
この書面は、CBFの抜本的改革のために同会長の辞任は不可欠としたものだった。質問を受けたチッチが不快感を示す事はなかったが、回答は歯切れを欠いた。
「セレソンの監督としての役目を務める事が私にできる最良のCBFへの貢献だ。透明性と現代化、この言葉は常に私の頭の中にあり、サッカーにもそれを持ち込んでいる」と語った。
チッチは、特定の人物の辞任を求める書面に署名した後に、その人物の下で働くオファーを受け入れた事に批判がある事は尊重すると語った。
チッチはコッパ・アメリカ準決勝視察のため、21日に米国に飛んだ。(21日エスタード紙より)
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