国内外の債権者との間の交渉が不発に終わったため、通信会社Oiが20日、破産回避のために法的債務処理の申請(会社再生手続きに相当)を行ったと21日付伯字各紙が報じた。
Oi社の国内固定電話回線シェアはVivo社と並ぶ34・4%で首位を誇り、携帯電話回線は18・6%のシェアで国内4位となっている。
同社が抱える負債は654億レアルで、破産回避のための法的債務処理要請は、リオの当局に申請された。これが受け入れられれば、史上最大規模となる。
4月にはセッテ・ブラジル社が193億レの債務交渉を行っている。
Oi社の負債の大部分(およそ500億レ)は金融負債で、140億レは国家電気通信庁(Anatel)への罰金と訴訟費用、15億レはサービスや資材を提供してくれる販売店などへの負債だ。
金融負債の7割近くは国外債務で、大部分は今年、返済期限を迎える。同社は今年の第1四半期だけで、80億レを負債の返済に費やした。
数カ月前、Oi社は債権者らに、債務の半分を自社株で支払い、残りは向こう6年間で、場合によっては4分の1にしかならない金額を支払うという返済案を示した。
同案によれば、現在の株主の参加比率は最大で95%減り、株主の発言権も小さくなる。そのため、27%の株式を所持していたポルトガルのPharol社が同案を拒否、他の大株主も追随した。これを受け、バイアルジ・コンチージョ社長は6月10日に辞職し、金融担当理事のマルコ・シュローダー氏が後任に就いた。
「債務の半分を自社株、半分を減額の上6年分割で返済」案が95%の債権者の合意を取り付けることは不可能と見たOi社は、債権者からの債権回収要請回避のために、法的債務処理申請を行った。同申請は司法当局の審査待ちだが、Oi社は通常通り営業しており、解雇も起きていない。Anatelは同件を注視していく予定だ。
Oi社の問題はあくまでもその膨れ上がった債務で、営業部門に限れば利益を上げている。15年の同社の売り上げは405億レだったが、負債は既に500億レを超えていた。