連邦医師審議会(CFM)が、帝王切開による出産は「妊娠39週目意向でなければ認めない」ことを決め、妊婦の同意書の提出も義務付ける。21日付伯字紙が報じている。
ブラジルではこれまで、帝王切開による出産は妊娠37週目から受け付けることを容認していた。
だが、CFMのカルロス・ヴィタル会長によると、「最後の生理がいつだったか覚えていない例や、妊娠初期(13週まで)に超音波検査を行わなかったりして妊娠期間の計算を間違える例があり、37週より前に帝王切開する場合がある」ことや、ブラジルでは帝王切開が多いため、早産が増える傾向にあるという。
また、最近の研究で、妊娠37、38週目は胎児がまだ成長しており、この時期の出産が最適とはいえないことも判明した。このため、胎児と母親の安全性に配慮し、帝王切開手術を遅らせることが推奨された。
ブラジルでは、私立病院での出産の84%、公立病院での場合も40%が帝王切開での出産で、その割合が国際的に見て非常に高い。世界保健機構(WHO)が理想とする割合は30%だ。
CFMは、39週目以降の帝王切開であっても妊婦と病院との間で同意書を交わすことを義務付けることを決めており、近日中に新しい基準を適用する意向だ。
ぺロタス連邦大学のベルナルド・オルタ教授は「帝王切開は安全だという誤った認識もあるが、帝王切開に伴う危険性についても認知すべきだ」と述べている。