ラヴァ・ジャット作戦(LJ)の進行に伴い、ブラジルを代表する2政党、労働者党(PT)と民主社会党(PSDB)に関連し、重要な動きが起きつつある。26日付伯字紙が報じている。
23日に行われたLJ最新の捜査「クスタ・ブラジル」は、ルーラ、ジウマ両政権で企画相と通信相を務めたパウロ・ベルナルド容疑者逮捕や、カルロス・バガス元社会福祉相らからの事情聴取にPT党本部捜索などでPTに衝撃を与えた。26日付エスタード紙によると、既にLJで実刑判決を受けた被告らは、LJでの犯罪は個人レベルのものではなく、党として責任を認めるよう願っているという。
PT元中央会計のジョアン・ヴァカリ・ネット被告は現在までに二つの裁判で計24年の実刑判決を受けているほか、ペトロブラスを含む諸企業の贈収賄工作に深く関与しているために、さらに刑期が延びると見られている。同被告は刑期軽減のための報奨付供述に応じる可能性が囁かれているが、まだ応じていない。
だが、26日付エスタード紙によると、ヴァカリ氏はクリチーバの刑務所に面会に来たPT議員らに「贈収賄工作は自分の責任ではなく、PTの名によるものなのに、党は何もしてくれない」と嘆いていたという。同被告は、PTが党としての責任を認めるよう求める文書も送ったという。PTが同党所属の被告らを見殺しにする姿勢への批判は、ヴァカリ氏の親族からも起きている。
また、メンサロンに続き、LJでも20年の実刑判決を受けた元官房長官のジョゼ・ジルセウ被告や、LJ主犯の闇ブローカー、アルベルト・ユセフ氏の企業との贈収賄工作に関わり、14年の実刑判決を受けた元パラナ州下議(15年に罷免)のアンドレ・ヴァルガス被告からも同様の不満がもれているという。
そうしたことから、PTの上層部の間では、7月19~20日に行われる党の役員会で、ヴァカリ氏らの不満を考慮し、話し合う必要があるのではないかとの話が浮上しているようだ。
また、26日付フォーリャ紙によると、OAS社のレオ・ピニェイロ被告が、14年大統領選のPSDB候補で2位につけたアエシオ・ネーヴェス氏の疑惑について、近く詳細を報奨付供述で話す予定だとしている。
ピニェイロ被告がこれまでに行った供述によると、OASは2010年に落成したミナス・ジェライス州の管理センター(州政庁)建設に際し、当時同州知事だったアエシオ氏の側近のオズワルド・ボルジェス・ダ・コスタ・フィーリョに建設費用の3%ほどの賄賂を支払ったという。
同センターはオデブレヒトが60%、OASが25・71%、ケイロス・ガルヴォンが14・25%出資のコンソーシアムが建設した。いずれもLJで不正が指摘された企業で、レオ被告の供述から推定される賄賂の額は300万レアル強と見られている。
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