来月10日から始まる大相撲名古屋場所の新番付が日本時間27日、日本相撲協会から発表され、魁聖(29、三世)=友綱部屋=の「関脇」昇進が決まった。
初土俵となった2006年秋場所から10年。当地出身力士として先場所、初めて「三役」に昇進していた。東の小結として臨んだ5月の夏場所で、初日から3連敗と苦しみながら千秋楽で勝ち越し、8勝7敗で終えた。同場所では琴勇輝と勢の両関脇が共に負け越したため、魁聖の関脇昇進が確実と見られていた。
ブラジル力士初の三役昇進はわずか一場所前の出来事。続けての朗報にブラジル相撲連盟の籠原功会長は、「2人の関脇が負け越したから、相撲仲間たちと『上がるだろう』と話していた」と、正式決定に安心した様子。
「過去、前頭上位にいた時、負け越しからの降格が何度かあった。小結になった先場所も心配してテレビ観戦していた」と言うが、周囲の不安をよそに無事に勝ち越した。
「離伯時は130キロほどだったが、今では200キロ近くになり非常にたくましく見える。体調も良いみたいだ。もしかしたら大関にも…」とも期待を込める。
「帰ってきたらお祝いしたいが、彼も多忙で不可能でしょう。ただブラジルからも大勢の人が早起きして見ていますよ」と、握りこぶしでエールを送った。当地の相撲協会関係者は「何かお祝いをしなきゃ」と頭をひねっている。
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