ブラジル北部と北東部15州の知事が6月30日、テメル大統領代行とメイレレス財相に今年度中に80億レアルの財政支援を求める書簡を送ったと1日付エスタード紙が報じた。
80億レアルは、停職中のジウマ大統領が行った税免除政策によって起きた、11年以降の州加盟ファンド(FPE)割り当て金減少分の埋め合わせにあてられる。税免除政策は、州や自治体に割り当てられるべき税金の徴収額にも影響を与えた。北部各州ではFPEの割り当て金は歳入の75%、北東部でも歳入の40%に達している。
テメル大統領代行とメイレレス財相に送られた書簡には、レナン・カリェイロス上院議長(民主運動党・PMDB)の息子でアラゴアス州知事のレナン・フィーリョ氏を除く、北部、北東部全ての知事の署名が入っていた。
北部、北東部の州知事たちは最高裁に対し、連邦政府はリオ州に約束した29億レの緊急援助と平等な扱いを他州にもするべきとの訴えを起こす可能性も見せている。
この書簡は、これ以上各州政府への財政支援を行う余裕はないと考えている連邦政府の経済政策班をいらだたせた。
アンドレ・オルタ北大河州財務局長は「北部、北東部各州は先に行われた各州と連邦政府間の債務調整交渉の結果を尊重している。しかし、北部と北東部の債務額は全州の債務の5%にも満たないので、旨みが少ない」と語った。
連邦政府は、各州政府との債務調整交渉は大筋で合意しておいて、その後にリオ州や南大河州、ミナス州のように状況の悪い州と個別に交渉の余地があるとしてきた。
州知事らは書簡で、債務調整交渉に関する合意文書に、14、15、16年のFPEによる収入が減った分を連邦政府が緊急措置として補填することを認める文言を含めるよう要請している。
「『本来ならFPEでこれだけもらえたはず』といって80億レを請求しても応えようがない。FPE割り当て金が減った州は他にもある。リオ州への支援は五輪のための特別措置」とロメロ・ジュカー上議(PMDB)は語っている。
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