リベイラ河沿岸日系団体連合会(Fenivar、山村敏明会長、12団体)は創立10周年記念式典を6月26日午前、セッチ・バーラス(以下、7バーラス)文協会館で開催し、約80人が集まって慶祝した。連合会の発足以来、その支援によって各地の会館の改修・新築が続々と行われ、百年祭などの大型イベントも立派に挙行し、新団体も発足するなど再活性化されつつあることを祝った。
最初の永住型集団地であるイグアッペ植民地(1913年)に始まり、移民史上最も古い歴史を誇る地域だが、90年代前半に紅茶景気が終わり、デカセギブームで若者が減り、活動が停滞気味だった。
日本移民百周年を目前に控えた2006年、連合会を作ることでバラバラになっていた地方の力を結集し、お互いの活動を高めるようと発足した。
式典の最初に、先亡者への黙祷が捧げられ、遠藤寅重7バーラス文協会長は「連合会の必要性は以前から叫ばれていたが、山村さんのリーダーシップでようやく生まれた。10年前はこの会館もボロボロ。連合会の助け、そして百周年が無ければ、新築するのは不可能だった。今では毎週この会館を使っている」と遠藤会長はしみじみ語った。
山村連合会長は「10年前、この場所で連合会は発足した。実に感慨深い。まずは〃家〃を整えること。会館が立派になれば、自然に人は集まり、活動が活性化する。夢を見る事、そしてプロジェクトを作る事、あとは実行するだけ」と挨拶した。
その言葉の通り、ペドロ・デ・トレド文協、7バーラス文協、イグアッペ文協、ミラカツ文協の会館が次々に新築・改修、レジストロ文協の日本語学校も建設された。
08年の移民百周年には数々の記念事業を行った他、2013年には「イグアッペ、レジストロ、7バーラス入植百周年」を盛大に祝った。14年にはペドロ・デ・トレド入植百年祭、15年にはイタリリ百年祭も挙行された。
その間、パリクエラ・アスー文協が発足し、レジスト・ベースボール・クラブが同文化体育協会に改組するなどの動きも生まれた。
山村連合会長は「次の10年でパリクエラ・アスー会館新築、イタリリ会館改修、ジュキア文協の問題解決、ジャクピランガ会館の施設改善などに取り組む」と意気込んだ。
ペドロ・デ・トレド市の宮代セルジオ市長、7バーラス市のへリオ・ペドロ副市長、小川彰夫聖南西連合会広報理事も出席して日系最古地域の再興の節目を祝った。式典後は持ち寄りの食事に舌鼓をうち、記念のボーロカットをした。
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リベイラ河沿岸日系団体連合会の10周年式典の会場となったセッチ・バーラス文協の旧会館は1956年に建設され、老朽化が著しかった。08年の百周年を記念して新会館建設計画が生まれ、資金集めに苦労し11年にようやく定礎式、1年後に落成した。総工費22万レのうち、約半額を連合会が支援した。街路側の壁には、富士山を望む茶畑に立つ鳥居の見事な浮彫りが施され、ひときは目を引く。まだ連合会のない地域は、ぜひ発足させて再活性化を図ってみては。