リオ五輪のために運ばれてきた40万ユーロ(およそ4500万円)相当のドイツTV局の放送機材が6月30日夜、リオデジャネイロ市北部のブラジル大通りで盗難に遭ったと2日付エスタード紙が報じた。
二つの巨大コンテナに梱包され、トラックで運ばれていた機材は、盗難から19時間後に、現場から40キロ離れたマジェ市で発見された。
コンテナを引くトラックは運搬中に盗賊の車両に包囲され、マジェ市に行くように脅迫された。人質にされた運転手は、指定された場所に着いた時点で解放された。
盗賊はトラックのGPSを切っていたため、市警の積荷盗難対策署(DRFC)は車両の発見に苦労した。コンテナから切り離された車両は、バイシャーダ・フルミネンセのドゥッケ・デ・カシアス市で発見された。
積荷がDRFC職員と軍警によって発見されたのは1日の午後5時のことだった。
警察では、盗賊はコンテナを開けた際、中にある放送用機材は換金が困難だと見て放棄したと見ている。さらに盗賊の狙いは別の物だった可能性もある。
6月初旬より、ブラジルと国外の放送局は共同で、同市内に報道の拠点となるメディアセンターを設置している。リオ五輪の報道には、国内外あわせて2万5千人の報道関係者が携わる見込みだ。
2009年にリオが五輪開催地に選ばれて以来、治安は大会関係者にとって心配の種だった。6月27日と7月4日には、リオ市警が同市のトム・ジョビン空港で「地獄へようこそ、ここは警官も消防士も給料の払われないところ、リオは誰にとっても安全ではない」と英語で書いた横断幕を広げて、給料の遅配に抗議する事態も起きている。(2日付エスタード紙、4日付G1サイトなどより)
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