80年代にブラジルを代表する美女として一世を風靡した、モデルで女優のルイーザ・ブルネッチ(54)がサンパウロ州検察局に、元恋人のリリオ・アルビーノ・パリゾット氏から肉体的暴力を受けたと被害届を出し、話題となっている。
ルイーザは80年代前半、後に司会者としてブラジル屈指の有名人となるシューシャと共に人気モデルとしてブラジルを沸かした存在で、その後も、女優業よりむしろ、その衰えない美貌を活かした美容関係の仕事で現在も有名な存在だ。
そんな彼女が現在、その美貌に傷をつけた恋人を相手に訴えている。
事の発端は5月21日、ルイーザがニューヨークで、2008年からの恋人で企業「ヴィデオラール」社長のパリゾット氏や友人たちと食事をした際、「展示会に行く気はあるか」と聞かれ、パリゾット氏が「その前に出かけたとき、ルイーザの前夫と間違えられたから行かない」と答えたことだったという。
宿泊先のホテルに戻った二人は口論となり、パリゾット氏が彼女の目元をなぐった上、蹴飛ばしたという。さらにソファに押し倒され、力づくで押さえつけられた結果、ルイーザはあばら骨を4本折る重傷を負った。
ルイーザはその数日後から、3万7千人余りが読んでいる自身のフェイスブックに怪我をした写真をあげた上、それ以降も折に触れ、女性への暴力に抗議するメッセージを投稿し続けていた。
この件は、リオデジャネイロのグローボ紙の記者が取材。7月1日にその記事が紹介されると大きな反響を呼び、翌2日にはサンパウロのフォーリャ紙やエスタード紙もそれに続いた。
パリゾット氏は「男にも女にも暴力なんてほとんど奮ったことがない」と反論したが、ブルーナは3日のグローボ局の番組「ファンタスチコ」でさらに激白。「告発するのは怖かったし、恥ずかしくもあったけど、勇気を出した」と語り、暴力を受けた直後のより生々しい顔写真も改めて紹介した。
ブラジルでは女性への家庭内暴力がかねてから社会問題化しているが、ここまでの有名人が被害者として声をあげた例はなかった。(2日付エスタード紙などより)