4日敢行のラヴァ・ジャット作戦(LJ)「アビズモ」で再逮捕された労働者党(PT)元会計のパウロ・フェレイラ容疑者が、南大河州ポルト・アレグレのエスコーラ・デ・サンバや、所属のダンサーに贈賄を行っていたことが大きな波紋を投げかけている。5日付伯字紙が報じている。
「アビズモ」そのものは、ペトロブラスのレオポウド・アメリコ・ミゲス・デ・メロ調査開発センター(Cenpes)の改修工事に伴う贈収賄工作の捜査だが、メディアや大衆は、金の行き先がエスコーラ・デ・サンバなどに及んだことにより大きな反応を示した。
PT所属のサンパウロ州アメリカーナの元市会議員で、この工作のオペレーター役だったアレッシャンドレ・ロマーノ容疑者(昨年8月のLJで逮捕)は、フェレイラ容疑者に100万レ以上の賄賂を払っている。その一部はフェレイラ容疑者が支援していたポルト・アレグレの名門エスコーラ、エスタード・マイオール・ダ・レスチンガなどにも支払われていた。
レスチンガは2010年に、複数回にわたる支払いで計4万5千レアルを受け取っていた。
さらに、同エスコーラで「打楽器隊の女王」をつとめていたヴィヴィアーネ・ロドリゲスさん(37)には、2010年5月~12年8月に計18回の振込みが行われ、合計6万1700レアルが支払われた。
振り込みを行ったのはロマーノ容疑者で、リンク・コンスルトリアなど、架空会社3社の名義で支払いを行っていた。
フェレイラ容疑者はポルト・アレグレ出身でPT会計を09年までつとめた後、10年に連邦下議選に出馬し補欠当選。12~14年には繰り上がりで下議をつとめた。
フェレイラ容疑者は、レスチンガとは密な関係にあり、同氏が53歳となった12年3月の誕生会にはヴィヴィアーネ氏ら、同エスコーラの関係者が大勢詰めかけた。その場には、メンサロン、ラヴァ・ジャットの二大事件で共に実刑判決を受けた元官房長官ジョゼ・ジルセウ被告の姿もあったという。
また、フェレイラ氏は下議時代に、文化省のプログラムを通じてレスチンガなどに資金援助も行っている。奇しくも6月28日に行われたLJは、同省のルアネー法違反に関するものだった。
フェレイラ容疑者は16年のカーニバルで、プライアナと呼ばれるエスコーラ・デ・サンバのパレードのテーマにもされている。
タグ:ペトロブラス PT メンサロン カーニバル 写真ニュース ラヴァ・ジャット サンバ エスコーラ