大サンパウロ市圏ジアデマ市内のイミグランテス道で3日午後6時頃、自転車で路肩走行中の男性をひき逃げする事件が起き、6日に容疑者が捕まったと7日付伯字紙が報じた。
事故の衝撃で自転車は大破、夜警のドルジヴァル・フランシスコ・デ・ソウザ氏(59)は片腕をもぎ取られて即死したが、加害者は車も止めずに逃走。被害者の腕は現場から約2キロ離れたドトール・ウリセス・ギマリャンエス大通りのレストラン前でみつかった。
警察は、現場に落ちていたサイドミラーや目撃証言から事故を起こしたのは黒のGMヴェクトラと特定。防犯カメラでも側面やフロントガラスを損傷した高級セダンの映像を確認、ABC地区などで捜索を続けていた。
6日夜、サンベルナルド・ド・カンポ市で逮捕されたセルジオ・メリウナスバス容疑者(45)はバス運転手で、損傷した車も見つかった。
同容疑者は、友人と共にジャバクアラのレストランに行く途中、バイク2台に乗った強盗に囲まれたため、イミグランテ道の路肩を高速で走ったと供述。自転車や事故には気づかず、石を投げられたと思って逃走。ジアデマ市内に入り、大通りで停車した時、前面のガラスが砕け、張り付いていた腕に気づいたが、腕を放置し、タイヤ交換後に帰宅。「どうして良いか判らず、弁護士を雇う金もないから、警察に届けなかった」という。
同乗者は特定されていないが、同容疑者は殺人やひき逃げ、被害者の救助義務放棄、遺体損傷などの責任を問われる。