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東山加工が社名変更、東麒麟に=キリンHDの100%子会社で

新ロゴが使われた日本祭りのブース

新ロゴが使われた日本祭りのブース

 東山農産加工社(小林信弥代表取締役社長)が1日、社名を「AZUMA KIRIN」に変更した。同加工社は1975年にキリンビールの資本参加を受けて以来、出資比率を高めていた。そこへ昨年6月に、東山農場社が持っていた同加工社株の11%を自ら取得したことで、キリンホールディングス(日本、磯崎功典代表取締役社長)の100%子会社となったこともあり、社名変更に踏み切った。

小林社長

小林社長

 同年3月に就任した小林社長は、「社名変更は去年の7月から検討し始めた」とし、同社主力商品である清酒「東麒麟」のブランド調査などを行い、知名度の高さを再認識した。同時に、親会社ブラジルキリンの存在もあり「KIRIN」を入れた社名に変更する決断をした。
 さらに「酒類業界は少し独特で『美味しい、安い』の他に、そのお酒を飲んでいる自分が格好良く見えるか、知的に見えるかというブランド力も大事」としロゴマークも変えた。新ロゴはブラジルの国土地形、情熱のハート、商品をダイヤモンドのように大切にしていることを表現し、会社の7つの方針など様々な意味が含まれた。
 今後については、「醤油やみりんなどの調味料は健康第一、酒類は富裕層向けに展開していく。塩や香辛料を使ったカクテルなど、新しい飲み方も提案したい」と考えている。また「ロゴが人目に触れる機会を増やしていく。モダンなイメージの定着が目標。日本祭りでもそんなブースを出しますよ」と語った。
 日本祭りではさっそく、モダンさを強調した新しい自社のイメージを打ち出したブースを出展している。同社は、2015年の税込み売り上げ7200万レアルを、18年までに1億レへ上げることを目標としている。


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 7月1日に社名変更をしたAZUMA KIRINだが、同日付けでブラジル経済紙Valorが「AZUMA KIRINが東山農産加工社の株を買収」という記事を出した。これは間違いで、東山農産加工社は2015年6月にキリンホールディングス社の100%子会社になり、今年の7月に社名を変更したのが事実だという。Valor紙を読む人は、お間違えなく。