エドゥアルド・クーニャ氏(民主運動党・PMDB)の後任の下院議長選挙は今日13日に投票が行われるが、候補者は17人に達するとも言われている。このため、一回では決まらず、決選投票にもつれこむ可能性が高いが、決選はロジェリオ・ロッソ下議(社会民主党・PSD)とロドリゴ・マイア下議(民主党・DEM)の争いになるのではないかとの見方が強い。12日付伯字紙が報じている。
現時点で本命視されているのは、クーニャ氏の会派「セントロン」の最大候補とされているロッソ氏だ。セントロンは現状で13党217人に上ると見られており、この構成議員が一斉に票を投じるとかなり有利になると思われる。
だが、同じセントロンからはフェルナンド・ジアコボ下議(共和党・PR)や、ファウスト・ピナト下議(進歩党・PP)、カルロス・マナト下議(連帯・SD)、クリスチアーネ・ブラジル下議(ブラジル労働党・PTB)も出馬を表明。セントロン系の政党からはその他にも立候補者が出ると予想されており、票が割れるのは避けられそうにない。
一方、下院での議席数3位の民主社会党(PSDB)のアエシオ・ネーヴェス党首は、同党下院リーダーのアントニオ・インバサイ下議と共にミシェル・テメル大統領代行と食事をした際、クーニャ氏の議員罷免を求める立場から、セントロン候補を推さないことを伝えたという。PSDBは、同党の古くからの連立党でもあるDEMのマイア下議を推すことが有力視されている。
昨日付本紙で報じたように、下議数2位の労働者党(PT)も、ジウマ大統領の罷免を進めたセントロンに対するルーラ元大統領の復讐心からマイア氏を推したいとしていた。だが、DEMが長年の政敵であるのに加え、PT党内ではジウマ大統領の罷免賛成に票を投じたマイア氏を推すことに反対する声が強いため、党を挙げての支持は断念した。ブラジル共産党(PCdoB)と民主労働党(PDT)を含む新野党勢力が誰に票を投じるのかも注目される。
また、テメル氏の所属政党で下議数1位のPMDBも、前保健相のマルセロ・カストロ下議をはじめ、最低5人の出馬が予想されているが、歴代議長を輩出している同党は、任期が来年の1月31日までしかない今回の議長選には全力を注がない方針と見られている。
そうしたこともあり、テメル暫定政権の連邦政府も、今回の議長選で特定の候補を推薦することはあえて避ける方針だ。連邦政府としては、誰にせよ、政局調整ができる人物をと望んでいる。
タグ:PT PSDB PSD PMDB ルーラ 写真ニュース ジウマ大統領 テメル大統領