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投票前日の下院の風景(Fabio Rodrigues Pozzebom/Agência Brasil)
投票前日の下院の風景(Fabio Rodrigues Pozzebom/Agência Brasil)

下院議長選はじまる=総勢17下議が立候補=まとまった票獲得がカギに=午後4時から長い投票開始

 13日、下院で議長選の投票がはじまった。一時は17人に及んだ立候補者は14人に減ったものの、午後4時からの投票は混戦が予想されるものとなった。13日付伯字紙サイトが報じている。

 立候補の締め切りは投票当日の12時までだったが、その時点での候補者は17人いた。
 エドゥアルド・クーニャ前議長の会派「セントロン」からは、本命視されているロジェリオ・ロッソ下議(社会民主党・PSD)はじめ、9人もの立候補者が乱立する状況となった。下議数4位の進歩党(PP)からもファウスト・ピナト、エスペリジオン・アミンの2人が立候補した。また、フェルナンド・ジアコボ下議(共和党・PR)も有力候補のひとりだ。セントロンは210人と数が多く、票がまとまれば勝者を出しやすい状況にある。
 また、反セントロン派の一番手は、カルドーゾ政権(1995~2002年)の主力となった旧野党、民主社会党(PSDB)と民主党(DEM)の推すロドリゴ・マイア下議(DEM)だ。まとまった票が獲得しやすい分、決選投票には有利と見られる。
 一方、台風の目と見られている候補の筆頭は、マルセロ・カストロ下議だ。現・与党で下議数1位の民主運動党(PMDB)なら、党の方針に従いジウマ大統領罷免に票を投じたファビオ・ラマーリョ下議の方が優勢と思われるが、ジウマ政権の保健相として罷免に反対し、同大統領が停職になるまで同相に留まっていたカストロ氏には、反セントロン、反テメル派の票が集まる可能性もある。
 また、今回は立候補を見送るのではないかと見られていた労働者党(PT)からは、締め切り直前にマリア・デ・ロザリオ下議が立候補を表明したが、同下議はその後出馬を取り消した。
 PT、ブラジル共産党(PCdoB)、民主労働党(PDT)の新野党勢力がまとまればロザリオ氏台頭もありえたが、PCdoBからは元スポーツ相のオルランド・シウヴァ下議が出馬しており、票が割れる可能性も出ていた。
 そのほかには、サンパウロ市市長選出馬が有力視される元サンパウロ市市長のルイーザ・エルンジーナ下議(社会主義自由党・PSOL)のほか、持続ネットワーク(Rede)、緑の党(PV)といった、独立系の左派党からも候補者が出ている。
 投票は午後4時からはじまったが、各下議は投票する際に最大10分まで壇上で話すことが認められるため、結果が明らかになるのは日付をまたぐことになりそうだ。