サンパウロ水道公社(Sabesp)が、ここ数年の大サンパウロ市圏での水危機を受けた対策として、内陸部にある水源からの取水量を増やし、大サンパウロ市圏への放水量を倍にしようと考えていると、13日付フォーリャ紙が報じている。
Sabespが考えているのは、サンパウロ州ヴァーレ・ド・リベイラ市の近くを流れるサンロウレンソ川の流域の水を大サンパウロ市圏に引き込むことだ。
サンロウレンソ川流域では新しい水供給システム構築のための工事が進んでおり、18年に完成の予定だ。Sabespが提出した最も新しい計画書がそのまま承認されれば、同流域から予定されている取水量は当初の予定の倍となる。
2011年のアイデアでは、サンロウレンソ川とジュキア川からの取水量を毎秒4700リットルと想定していた。
だが、アウキミンサンパウロ州知事は15年11月の時点で、この水系が完成したあかつきには、ここから毎秒6400リットルを取水したいと語るようになっていた。
そして現在、Sabespは、ジュキア川方面に更に2カ所の取水所を設け、二つの川の流域から毎秒9650リットルを取水し、グアラピランガ水系に向けて放水する意向でいる。
Sabespが提出した最新プランが承認されれば、サンロウレンソ水系は、カンタレイラ水系の30%分の容積を持つ水系となる。
だが、サンロウレンソ・ダ・セーラ市やジュキチバ市などは、そこまでの規模の水系を造ることの可能性や、環境に与える影響などに疑問を投げかけているという。