14日午後11時半頃(ブラジリア時間は午後5時半頃)、フランスのニースで、祝日(革命記念日)を飾る花火を見ていた人混みに大型トラックが突っ込み、84人が死亡する事件が起きた。15日付伯字紙や14、15日付サイトには、現場にいたブラジル人からの生々しい証言も届いている。
ペルナンブコ出身の看護師で5年前から現地に住むアンデルソン・アペル氏(24)は、姉と花火を見物中、ゆっくりと接近してきたトラックが急に速度を上げ、人々をなぎ倒していくのを見て姉を突き飛ばした。だが、自分も走って逃げようとした時、バンパーが左足に当たって転倒、逃げ惑う人に踏みつけられたりした。
「皆が大慌てで走り、泣き叫んでいた。子供も沢山犠牲になり、親達が『生き返って』と叫んでいた。あまりにも多くの人が亡くなったのを見て、ショックを受けた」とアペル氏。病院が満杯だったため、現場に出来た救急施設で精神安定剤と鎮静剤を処方され、15日に病院でレントゲンを撮る事と1カ月間の歩行禁止を命じられた。
ジャーナリストのタリマ・ニスタル氏はレストランにいたが、何事かが起きて駆け込んできた人達と厨房に隠れた。最初は皆泣き叫んでいたが、誰かが来て銃を乱射するのではと考え、半時間の静寂を保った後に表に出たら、多くの遺体や救急隊に直面したという。
マウロ・マトス医師一家は花火見物中、大きな音と飛ぶようにして砂浜に逃げ込む人々に気づいた。警官の指示通り、約30分隠れた後、車を取りに行こうとして、何十もの遺体と負傷者、走り回る救急車などを見た。
現場から500メートルの所に住むブルーノ・カモレス氏は、パニック状態に陥った人達が雪崩打って走る様子を窓から見たが、事件そのものについては約40分後の報道で知ったという。同氏によると、地元住民は皆ショックを受けたが、15日は朝から献血者の列が出来ているという。