16日に発表されたダッタフォーリャの最新データによると、国民の半数がミシェル・テメル大統領代行の継続を望んでいるとの結果が出た。経済観測の好転が主な原因となっている。17日付伯字紙が報じている。
14~15日に行われたダッタフォーリャの最新調査によると、テメル大統領代行の続投を望んでいる人はちょうど半数の50%で、罷免不成立によるジウマ大統領の復帰を望んでいる人は32%だった。一方、どちらもダメは4%、一部の野党勢力が主張している「選挙による新大統領選出」を望んでいる人はわずか3%だった。
この結果の背景には、今後に対する国民の見通しの好転がある。国民の60%は「インフレは上がる」「失業率も増える」と予測し、ここ数カ月の経済状況も64%の人が「悪くなった」と答えているものの、今後への期待を示す信頼感指数は7項目中5項目で改善。総合信頼感指数は98ポイントで、121ポイントだった14年12月以来の高さとなった。
今回の調査では、「今後、経済は悪化する」と答えた人が2月の調査での44%から30%へ下がり、2月は28%だった「良くなる」は38%に上がっている。
17日付エスタード紙によると、現在、国外の投資家たちの間ではブラジルへの投資が検討され始めていて、500億米ドルの投資の可能性があると指摘されている。代表的存在はブラジルのインフラ事業に強い興味を持つカナダの信託会社ブルックフィールドで、ペトロブラスとも既に交渉をはじめているという。
そうしたこともあり、7月15日現在のドルは1カ月で5・82%、1年で17・50%の安値を記録。サンパウロ証券取引所(Bovespa)の株価は、1カ月で13・82%、1年で28・16%上昇した。信用リスク(CDS)も年明けは600ポイント近い高さだったが、15日には368・776にまで下がっている。
なお、ダッタフォーリャは18年の大統領選に関する調査も行っており、ルーラ前大統領が22%の支持を得てトップに立っている。これは、ジウマ大統領の罷免回避を望む層同様、一定数の根強い労働者党(PT)支持者がいることを示している。テメル大統領代行は18年の不出馬を宣言していることもあり、5%と低かった。
ただ、ルーラ氏は拒絶率も46%と圧倒的に高く、決選投票のシミュレーションでは、マリーナ・シウヴァ氏(持続ネットワーク・Rede)やアエシオ・ネーヴェス氏をはじめとした民主社会党(PSDB)候補には勝てないというデータも出ている。
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