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男子バレー=ベテラン、ムリーロの目に涙=現役最後の五輪出場叶わず

 今季限りで引退を表明していた男子バレーのムリーロ(35)が、ケガのために五輪代表から外され、現役最後の晴れ舞台で金メダルをという夢を断たれた。
 代表チームで12年のベテランの夢を奪ったのは、五輪直前に行われたワールドリーグでのケガだった。同リーグの最中に左ふくらはぎの痛みを訴えたムリーロは、17日に行われた決勝の対セルビア戦もベンチ入りしただけで出場できず、準優勝に甘んじた。
 ベルナルジーニョ監督が18日に発表した五輪代表から漏れたムリーロは、19日未明にリオデジャネイロのトン・ジョビン空港に降り立った時も、最後の五輪出場の夢が断たれた無念さに涙を禁じえなかった。
 ベルナルジーニョ監督の下で12年間活躍してきたムリーロは、ワールドリーグ6回優勝など、七つのタイトルを取得、五輪の2回と先日のワールドリーグを含むと、準優勝も4回に上る。
 左ふくらはぎのケガの状態は19日に行う核磁気共鳴画像検査後にしか判断できないが、ムリーロは19日朝、「今はプレーできなくても、本番(初戦は8月7日午前中の対メキシコ戦)までには15日ある。検査後にダメと言われたのなら諦めるしかないが、本登録の期限前に検査が出来ないまま代表から外されたため、諦めきれずにいるんだ」と胸中を語った。
 ベルナルジーニョ監督は、ワールドリーグ前にもケガをした事や、現在の状態のムリーロでは高いレベルのパフォーマンスは望めない事などを鑑み、最後の五輪となるベテランをあえて外した。
 代表離脱で最後の夢を断たれ、涙ぐみつつ空港に降り立ったムリーロを慰めたのは、妻で女子の代表選手でもあるジャケリーネのキスと、胸に抱いた、2歳になる息子のアルトゥールからの抱擁だった。(19日付グローボエスポルテより)