日本からの観戦客に強力な助っ人が登場――サンパウロ市のサンタクルス病院(旧日本病院)がリオ五輪の観戦に訪れる邦人に対し、医師ら8人のリオ派遣団を組織し、日本語での診療に応じることになった。大会期間は24時間、バーラ・ダ・チジュッカ地区のアメリカス・メディカル・シティ(Av. Jorge Cury, 550)でケガ、病気など不測の事態に応じる。
リオ市内に日本語で対応できる医療施設がないことが、在伯公館には悩みの種だった。今回、日本政府側の要請を受け、同病院が医師3人、看護師5人の派遣を決めた。
五輪メイン会場のバーラにある「アメリカス―」内の一角に診療所スペースを構える。五輪ジャパンハウスからもほど近い。待機期間は8月2~21日、9月7~18日の午前8時~午後5時で、夜間も緊急時には応じる。
フリーダイヤル「0800・778・2016」も設置。日本の携帯電話会社からも通話可能。邦人患者は日本語で病状を伝えられる。回線が有効なのは8月2日から9月20日まで。観戦客ほか政府、大会関係者を対象に下痢、発熱などの軽い症状から手術、入院まで幅広く応じる。
適用される保険は次の4社。アクサ、ジェイアイ、プレステージ、東京海上。なお保険外患者でも、予算に応じた応急処置を行なう方針。北原貴代志医長によれば、大まかな目安として発熱時の診察費は実費で500レアルほど。
同院にとっては完全なボランティア業務となる。今回の決定に石川レナト理事長は、「志願した医師、看護師ばかりで我々も快く送り出すことができる。確かに経費はかかる。だが日本人のための病院として設立された歴史がある。その誇りを胸に、来伯者のお役に立てるよう安心、安全を与えたい」との思いを語った。
さらに「困ったらまずはフリーダイヤルに。または病院(11・5080・2000)へ直接掛けて頂いても構わない」と呼びかけた。
フリーダイヤル
0800・778・2016