ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 国外サイトで麻薬取引?=押収量は2年で64%増加

国外サイトで麻薬取引?=押収量は2年で64%増加

 ブラジルで国外のインターネットサイトを使った薬物購入が増加していると、25日付エスタード紙が報じた。
 国税庁は昨年、2359個の大麻の種子輸入を突き止めた。この数は2013年の970個より143%増えた。また、コカインや他の合成麻薬の押収量は684キロに上り、13年の416キロより64%増加した。これらの数値は情報公開法にのっとって得られたものだ。
 「深層ネット」と呼ばれる、通常のページ検索では出てこないインターネットサイトでの麻薬販売は、種の売買が合法と見なされる国で行われている。ネットではポ語で薬物の説明、レアル換算された見積もりが表示され、購入者はワッツアップやテレグラム、フェイスブックメッセージで取引を行っている。
 郵便局を通してブラジルに送られる薬物で最も多いのはコカインで、15年に押収された651キロは、押収された麻薬の95%に相当する。13年は押収された417キロの内、97%の406キロがコカインだった。
 コカインの占めるパーセンテージが若干減ったのは、それ以外の麻薬の押収量が増えているからだ。例えば、アンファタミナやメタンフェタミナ、エクスタシーの押収量はこの間、30グラムから6・5キロに増えている。
 連邦検察庁はインターネットによる麻薬売買も薬物取締法に違反するとしている。4月には、サンパウロ市の検察官がブラジリアの29歳の学生をインターネットによる麻薬取引の容疑で告発した。
 サンパウロ州の麻薬取締部門の責任者のルイ・フェラス・フォンテス警部は、輸出入のコンテナ内に種子が含まれる場合も取締法違反としている。また、「追跡するのが困難な、深層ネットと呼ばれるサイト上での麻薬取引の増加は麻薬取引を取り締まる上で、大きな障害になりうる」として、懸念の意を示した。