【リオデジャネイロ共同】「両国は歴史的、文化的、人的に強固に結束している」。ブラジルのテメル大統領代行は22日、共同通信の書面インタビューで日本を「アジアで最も伝統的なパートナーだ」と指摘。良好な関係を背景に、リオデジャネイロから2020年の東京五輪・パラリンピックへの引き継ぎに自信を示した。
地球の反対側に位置する日本とブラジルの関係は深い。1908年の集団移民開始から108年。約26万人が移住し、約160万人に拡大した日系社会は海外最大だ。一方的な移住ではなく、テメル氏は「日本に住むブラジル人も約18万人おり、(移住先として)世界で3番目に多い」と強調する。
安倍晋三首相は2014年8月にブラジルを訪問し、ルセフ大統領と会談。リオ五輪閉会式にも出席し、テメル氏とも会う見通しだ。テメル氏は「首脳会談は常に重要だ」と述べ、首相を歓迎するとともに、早期の訪日実現に意欲を示した。
弾劾手続きで停職中のルセフ氏は13年6月と15年12月に訪日を予定していたが、サッカー・ワールドカップ(W杯)への巨額公費支出に抗議するデモへの対応や内政の混乱を理由にいずれも直前にキャンセル、訪日は一度も実現しなかった。