国際五輪委員会(IOC)によるリオ五輪関連の海賊品禁止令が、27日から発効となる。禁止令では「Rio」の用語やロゴも、使用制限の対象となる。
選手や監督、その他、リオ五輪に関連する公人も、国際五輪委員会と契約を結び、正式な許可が与えられたメーカーに限り、商品広告などに登場する事が許される。先月だけでリオ市警は既に40人のリオ五輪関連の海賊品販売者を逮捕した。また、市警の知的財産権侵害規制班は25日もコパカバーナに入り、8回目となる五輪関連の海賊品の摘発を行った。
「レグラ40」として知られる禁止令は29日間施行され、「メダル(メダーリャ)」、「金(オウロ)」「銀(プラタ)」「銅(ブロンゼ)」「勝利(ヴィトーリア)」「試合またはゲーム(ジョーゴス)」から「Rio」といった言葉にまで適用される。
同様の禁止令はワールドカップの際もFIFAから出ていたが、IOCは、公認スポンサーだけが選手像やイベント関連画像を使えるよう規制している。また、全ての通信メディアに対する画像の使用規制は競技会場だけに限らず、市内全域に及んでいる。
IOCはこれらの規制の目的は「五輪に関係する過剰販売を避けるため」で、「選手や競技に人々の関心を向けさせるため」としている。また、五輪の公式スポンサーを擁護するための禁止令は、五輪の運営資金調達のための主要項目である事や、スポーツへの投資になる事を否定していない。
IOCは、リオ五輪のロゴマークの使用権を少数の企業のみに与える事で、少なくとも37億USドルの収入を得た。IOCは、ロゴマークの使用権などを厳しく規制する事は「スポーツ振興のため」と説明している。五輪のスポンサー企業からの収入は全て、スポーツ振興やイベントの運営資金、各連盟の運営資金に当てられることになっている。言葉を代えれば「毎日335万USドルがスポーツ連盟やアスリートの発展に投資されるという事だ」という。
22日夜には、コパカバーナの小市場で帽子、ペン、Tシャツなど、1300個のリオ五輪関連の海賊品が押収された。今までに1728個が押収されている。逮捕された商人は五輪シンボル侵害罪で起訴され、1~3カ月の拘留か罰金支払いが科せられる。
リオ市セントロの露天市では19日に市警による五輪関連の海賊商品の摘発が行われ、16人の身柄が拘束された。押収された商品数などはまだ明らかにされていない。
海賊商品の監査を務めるヴァレリア・アラゴン警部によれば、最大の問題は、五輪関連海賊品を販売する商人が海賊商品の売買は違法だという事を知らない事だという。「調書を書いた何人かの女性は、タオルやカンガに『Rio-2016』と刺繍したりするのは違法ではないと、都合の良い信仰を持っていた。私たちは取締りと同時に教育を施す仕事をしなければならない」と語った。(26日付エスタード紙より)