サンパウロ市中央にあるラ米最大の慈善病院「サンタカーザ」が、救急外来や入院中の患者への対応継続のため、緊急以外の手術を停止したと27日付エスタード紙が報じた。
経営責任者のジョゼ・カルロス・ビレラ氏によると、医薬品や基礎的資材の在庫が減り、全ての手術を行えば、救急外来や入院患者への対応を止める必要があるという。
サンタカーザは、前任のカリル・ロッシャ・アブダラ氏時代に生じた経済社会開発銀行や連邦貯蓄銀行への負債が8億レアルに上り、救急外来を閉鎖した事もある。同病院はサンパウロ市やサンパウロ州の保健局に支援を要請しているが、アブダラ氏時代の不正行為により連邦地裁が5月に96・9万レの資産凍結を命じた事などもあり、再び、全ての医療行為を継続するのが困難な状態に陥っている。
同病院職員によると、ここ2週間はガーゼなども不足しており、救急外来での尿検査も中止されていた。心臓病の手術を受けて入院中の患者も、先週は自費で薬を買う必要が生じたという。