ゴイアス州市警は27日、同州サントアントニオ・ド・デスコベルト市で、ジャーナリストのジョアン・ミランダ・ド・カルモ氏を殺害したとして、ドウグラス・フェレイラ・デ・モライス容疑者を逮捕した。ミランダ氏の行った市政批判に対する報復と見られている。28日付伯字紙が報じている。
ミランダ氏は24日、自宅を襲った4人の武装した集団に銃撃されて亡くなった。銃弾は22発放たれ、ミランダ氏はそのうちの少なくとも7発を身に受けたという。
事件を担当する市警のフェルナンド・アウグスト・ルイス・ダ・ガマ警部は、「ミランダ氏の職業との関連で起こった殺人事件と見て調査中だ」と語った。
ミランダ氏は、自身のブログなどを通じ、同地域での麻薬密売の実態を暴いたり、同市市長のイタマール・レメス・プラド氏(民主労働党・PDT)の市政の腐敗を批判したりしていた。汎米報道教会(SIP)や、ユネスコは、ジャーナリストの職分は住民に広く情報を伝えることで、彼らに対する犯罪は住民の知る権利を奪うとした上で、同件の全容を速やかに調査する要請した。
今回逮捕されたモライス容疑者は、同市市役所の警備員の長で、事件への関与が早くから疑われ、26日に同職を解雇されていた。
ミランダ氏は、10月に行われる同市市議選にブラジル共産党(PCdoB)から出馬する予定だったという。ミランダ氏の友人で野党のジェラウド・ラセダ市議(社会民主党・PSD)は「あいつには危険なまねはやめろと言ってきたのだが」と語っている。