リオ五輪開会式まで一週間を切ったが、リオ五輪組織委員会は未だ予算を満たすだけの収入を確保できず、ペトロブラスの後援を得る商談もまとまっていない。現時点での不足額は2億5千レだが、チケットの売上額は目標の96%に達し、予算確保の一助となっていると7月31日付エスタード紙が報じた。
7月30日、国際オリンピック委員会(IOC)と2016年リオ五輪組織委員会は大会開催前最後の会議を終えた。IOC広報のマーク・アダムス氏によると、トーマス・バッハIOC会長は施設やサービスに関して「今はとにかく手渡す時期だ」とし、「渡して渡して渡しきること」を要請したと説明した。ブラジル五輪委員会と2016年リオ五輪委員会の会長を務めるカルロス・アルトゥール・ヌズマン氏は既に、リオ市選手村の問題解決を保証した。
バッハIOC会長は予算問題には言及せず、アダムス氏も、伯字紙からの「会計は黒字で閉じられそうか」との問いに、「リオ五輪は無事に開催されると確信している」とのみ返答した。
6月、景気後退や年始めのチケットの売れ行きが予測を下回るなど、リオ五輪委員会は会計上の問題に直面した。しかし、予算削減は不可能な上、外国人選手団からの圧力もあり、リオ五輪委は、他の支援策を探すことを余儀なくされた。
リオ五輪委員会は選択肢の一つとしてブラジル最大の石油会社ペトロブラスに後援を持ちかけ、リオ五輪委員会に提供された4千台の車のガソリン供給を提案した。燃料は7千万レ掛かるとされるが、同案は具体的に進んでいない。リオ五輪委員会のメンバーたちは「ガバナンス」の問題との見解を示した。
もう一つの案は開会式の主催者に政府を巻き込むことだったが、政府側にはプログラムを動かす権利はなく、また広告を出すことも許可されなかったため、この話も廃案となった。発案者によると、次の後援を依頼するのは観光公社のエンブラツールで、近日中に承諾が得られる見込みだという。