2日、連邦警察による第33次ラヴァ・ジャット作戦(LJ)が行われた。今作戦の最重点綱目は、建設大手のケイロス・ガルヴォン社(以下、QG社)がペトロブラス関連の事業受注のためのカルテル疑惑と、2009年のPB社内での不正疑惑解明のための上院議会調査委員会(CPI)の捜査妨害を含む贈収賄疑惑だ。2日付伯字紙サイトが報じている。
今回のLJの捜査は「レスタ・ウン」と名付けられ、サンパウロ州、リオ州、南大河州、ゴイアス州、ペルナンブッコ州、ミナス・ジェライス州で行われた。この名前は、ペトロブラス関連の事業契約でカルテルを組んだとされる大手建設会社中、同社への捜査が最後に行われたことに由来する。
今回の作戦では、QG社元社長のイウデフォンソ・コラレス・フィーリョ容疑者と、元理事のオトン・ザノイデ・デ・モラエス・フィーリョ容疑者の2人が逮捕された。両者は、第7次LJでも逮捕されており、今回は再逮捕となる。
また、QG社を中心で組んだコンソーシアム、キップとつながりのあるマルコス・ペレイラ・レイス容疑者にも一時逮捕令状が出たが、当人は国外におり、未執行だ。今作戦では強制連行しての事情聴取6件、家宅捜索と物品押収23件を含む32件の令状が出た。
連邦検察庁によると、QG社はペトロブラスのサービス部や供給部との事業契約でカルテルを組み、同公社上層部に1千万レアル近い賄賂を払っていたという。
これらの賄賂は、リオ州の石油化学複合コンビナートをはじめ、ペルナンブッコ州のアブレウ・エ・リマ、ヴァーレ・ド・パライバ、ランドゥルフォ・アウヴェス、ドゥッケ・デ・カシンアスといった製油所建設に関する契約で生じたものだったという。
アブレウ・エ・リマ製油所の建築での過払い疑惑を追及した上院のCPI(09年開設)の妨害工作疑惑に関しては、LJの被告による報奨付供述や、同社で行われた09年10月の会議の記録などが証拠となった。09年の会議では賄賂の支払いのことが具体的に話されており、そのときの模様を録画したビデオは、グローボ局が6月の放送で暴露した。
ビデオによれば、QG社は、当時のCPI委員長の故セルジオ・ゲーラ氏(民主社会党・PSDB)を交え、CPIを食い止めるために1千万レアルの贈賄工作を行うことを話し合っている。この贈賄工作の件は、LJ初年の2014年から指摘されていた。
連邦検察庁と連邦警察は合同記者会見で、QG社が抱えている疑惑のうち、アルベルト・ユセフ被告の仲介で行った、2006年の大統領選挙で再選を目指していたルーラ大統領(当時)への裏金献金(240万レアル)に関しては現在も捜査中と発表しており、今後の展開が注目される。
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