リオ五輪に臨む男子ラグビー7人制の日本代表チームが2日夜、在聖総領事公邸に招かれ、激励会を兼ねたレセプションが開かれた。特製の食事で選手らが食欲を満たし、サンバの熱烈な歓迎にも笑顔が浮かんだ。目標のメダル獲得に向け、開幕直前に英気を養った。
男子ラグビーの団員は選手14人と監督やコーチら7人の計21人。先月30日に入国し、6日のリオ入りまでサンパウロ市で事前合宿を行なっている。選手らは普段、ホンダやNTTなどの社会人チームに所属しており、レセプションには企業関係者のほか、日系団体代表や拠点とするサンパウロ・アスレチッククラブ役員らが出席した。
あいさつに立った中前隆博総領事は、「リオで追加種目となった7人制ラグビー。五輪に出場する初めての代表チームとなった」と称え、「4年後の東京五輪へ弾みにもなる。歓迎の食事で腹を満たし、元気にリオへ入ってほしい」とチームを鼓舞した。
夕食には選手団の要望に応え、カレーなど特別メニューが用意された。それぞれに日本食を楽しんだ様子で、選手らには大好評だった。お返しとして桑水流裕策主将からは、全員のサイン入りユニホームが総領事に贈られた。
応援のためサンバ・チーム「アギア・デ・オウロ」も駆けつけた。告知無しの登場に選手らは驚きつつ、サンバのリズムに乗ってつかの間のひと時を楽しんだ。
取材に応じた瀬川智広監督は、「気候も良く練習環境に適している。非常に良い準備が出来ている」と手応え。現地入りに「いよいよ決戦の地に来たな」との感触を語った。「人とボールが動き続けるスピード重視の戦術が武器。日本人らしい真面目さを活かした組織的な戦い方に注目してほしい」と呼びかけた。
当地には「日本語を話す人が多く驚いた」との印象を持つ。「温かく迎えられ、非常に家族的な雰囲気。今日のような交流も五輪あってこそ」と歓迎を喜んだ。
また桑水流選手は「初日まであと数日。声援や食事を力に変えて大会に臨みたい」と決意。「空港で五輪スタッフに迎えられ気持ちも高まった」と表情を引き締め、「目標はメダル。初戦までに細かい連係プレーを詰めたい」と語り、9日のニュージーランド戦に向け準備する。