練習以外の外出を控えるなど、取材陣さえ接触に苦労するジャマイカの陸上選手ウサイン・ボルトが、リオ市内のトレーニングセンターにコミュニティの子供達を招き、五輪前ならではの国際交流の時を持った。
2日付リオ五輪公式サイトによると、ボルトと子供達の国際交流は、同日朝、ペーニャ地区のアウミランテ・アダウベルト・ヌーネス体育センターで行われた。
リオ到着後のボルトの練習場に招かれたのは、同センターに近いコミュニティの子供達で、何十人もの子供とボルトが一緒になってポーズをとった写真は彼自身がフェイスブックに掲載した。
ボルトはこの写真に、「この子達はリオで最も危険といわれるコミュニティ(ファヴェーラ)から来たと言うけれど、この子達は我々の将来を担う宝だ。この子達に会えて本当に幸せだ」と書き添えている。
ボルトとジャマイカの選手達は翌3日に選手村に移動。大勢の人が彼に会う事を楽しみにしているが、彼自身は練習以外の理由では外出せず、外部との接触を避けているという。
ボルトは昨年もリオを訪問し、コミュニティの子供達と接触する機会を持っている。この時にボルトと接し、「将来は陸上選手になる」と決めた少女も出ている。
五輪選手との国際交流としては、ロッシーニャの総合運動施設内の「インスティトゥート・レアソン」で2日午後行われた、フランスの選手を招いた柔道教室もある。
同日付UOLサイトやフォトス・プブリカスなどによると、03年にアテネ五輪銅メダリストのフラヴィオ・カントが創設した施設には数十人に及ぶ子供達が集った。組み手の場面では、五輪メダリストや世界選手権王者も含む選手達が子供達に転がされるなど、終始和やかな雰囲気で交流が行われた。
仏選手達は100組の柔道着を寄贈し、子供達は紙で作ったメダルなどをプレゼント。この教室では、世界的な選手達と触れ合って「自分も金メダルをとり、世界王者になりたい」と言い出す子供も出た他、選手や子供達が一緒に写真を撮ったり、電話番号を交換したりする姿も見られた。