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援協役員会=日本財団助成でスザノ改修=臨時総会で定款改訂も

臨時総会の様子

臨時総会の様子

 サンパウロ日伯援護協会(菊地義治会長)は、先月28日昼、本部会議室で『7月定例役員会』をおこなった。スザノ市のイペランジャホーム増築計画や「日伯福祉援護協会」の定款改訂などが報告され、引き続き行われた同福祉援護協会の臨時総会で承認可決された。
 冒頭挨拶で菊池会長は9月の役員改選に触れて、「援協は施設こそ立派になったが、心掛けは変わってはならない。新任者も気を引き締めて、援協の未来を守って行って欲しい」と挨拶した。JICA派遣の新任ボランティア4人が意気込みを語ると「健康に気をつけて頑張って」と激励した。
 日伯福祉援護協会傘下のイペランジアホームの増築計画は、入居者需要増に対応する目的で、18人収容可能な新棟建設する。これにより52人収容可能となる。9月4日に起工式を行い、翌年8月末に完成を見込む。
 本計画に対しては日本財団から約78万米ドルの助成金が下りることが決定。菊池会長は「資金協力は大変有難い」とする一方で、「福祉医療分野で貢献しつつも、利益を上げながら自立の道を歩んでいかなければ」と語った。
 日伯福祉援護協会の定款改訂については、スザノ市役所内の高齢者審議会が「定款で慈善と社会援助を活動目的として記載している以上は、無償で援助することが義務」と結論づけたことに端を発したもの。
 無償では経営が成りたたなくなるとの判断から、行政指導に沿った定款改訂をすることが今回召集された臨時総会の目的だった。出席者から「慈善団体でなくなるのであれば、どんな団体になるのか」との質問に対して、「行政指導にあった文言に変えるだけで、精神や運営方針が変わることはない」と説明した。
 大原毅法務委員からは「審議会からは定款内容についてしか指摘はないが、〃援護協会〃という名称も非営利と認識されている」との指摘と共に、団体名改変も必要ではとの意見も。最終的には定款から慈善団体と社会援助に言及する部分が削除された。
 この「日伯福祉援護協会」は、政府の監督厳格化に伴い、福祉施設の公益福祉団体認定が困難になりつつあることを受け、高齢者施設などの福祉組織を医療部門から独立させ、それを束ねるために14年に援協とは別に設立された。