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最高裁がルッソマノを免罪=サンパウロ市市長選は無事出馬に

 自身の会社の社員を議員秘書として雇っていた問題で被告となっていたサンパウロ市市長候補のセウソ・ルッソマノ下議(ブラジル共和党・PRB)の裁判が10日、最高裁で行なわれ、無罪が確定した。これによりルッソマノ氏は10月の選挙に正式に出馬できることになった。10日付伯字紙が報じている。
 ルッソマノ氏は今回のサンパウロ市市長選で支持率トップを走っているが、1997年~01年に、下院議員秘書として自身の会社社員のサンドラ・デ・ジェズスさんを雇っていたことが偽証罪にあたるとされていた。
 裁判は当初、同氏が議員職から離れていた時期にサンパウロ州地裁で行われていたが、15年に下議に返り咲いたため、最高裁での扱いとなっていた。
 最高裁での裁判は全体ではなく、「第2班」と呼ばれる5人の判事の間で行われた。
 この日の裁判で、報告官をつとめたカルメン・ルシア判事は有罪を薦めたが、賛同したのはテオリ・ザヴァスキ判事のみで、セウソ・デ・メロ、ジウマル・メンデス、ディアス・トフォリ判事が「犯罪性が薄い」などの理由で無罪と判断したため、3対2で無罪が確定した。
 これまでのルッソマノ氏は全面的に事実を否定していたが、今回は、サンドラさんを雇っていたことは認めつつも、それが時間外勤務であったことを主張するなどの対策を行ったことが利いた形になった。
 前回12年のサンパウロ市市長選でのルッソマノ氏は、結果的に3位だったものの、直前まで支持率1位だった。今回も7月中旬のダッタフォーリャの世論調査では、2位のマルタ・スプリシー氏(民主運動党・PMDB)の16%に対し、25%の支持を得、市長争いのトップに立っている。同氏が有罪となって出馬断念となれば混戦必至だったため、今回の裁判の結果は注目度が高かった。