河村建夫議員を招聘して、県連創立50周年式典を開拓先没者慰霊碑からほど近いサンパウロ州議会で祝った意義は大きい。
県連は元々、日本海外移住家族会連合会の現地業務をする団体として発足。同連合会の会長が田中龍夫氏(元文部大臣)であり、その地盤を引継いだのが河村建夫議員だからだ。同合会の藤川辰雄初代事務局長が慰霊碑建設を県連に働きかけて、計画が始まった。
その建設時にイピラプエラ公園の用地確保などの便宜を図ったのが羽藤マリオ元サンパウロ市議。今回の式典で、式典会場確保に協力した羽藤譲二サンパウロ州議はその弟だ。期せずして慰霊碑関係者が一堂に会したことになる。
開催の立役者・本橋幹久前県連会長は河村議員招聘のため、日本へ二度も足を運び、予定を前倒しして今回実現させた。せっかく慰霊碑の意義を再確認したのだから「日系社会の拠り所」として更に定着させる取り組みに期待したい。(航)