ベネズエラの選挙委員会が9日、マドゥーロ大統領の任期短縮を問う国民投票までの日程を決めたが、同日程では同大統領の後任は副大統領が務める事になるため、野党側が大規模な抗議行動を呼びかけたと10日付エスタード紙が報じた。
マドゥーロ氏の任期を問う国民投票は、国民投票実施を要請するための署名を集める許可を求める署名だけで180万人分集まったが、署名の真偽と本人の意思による署名かを問う段階に時間を要し、手続きが大幅に遅れた。このため、選挙委員会は、国民投票実施を求める署名は10月末に集め、その真偽の確認を11月中に行うとの日程を発表。国民投票は真偽確認から90日以内に日程が決まるため、年内に実施される可能性はなくなった。この場合、マドゥーロ氏が罷免されても、後任はやはりチャベス派の人物となる。
野党側はこれを不服とし、9月1日に大規模な抗議行動をと呼びかけている。野党側のリーダーは、国民の声が届けば日程変更も可能と見ているが、同国では、第1位段階の署名を集めた後、当局からの圧力がかかり、解雇などを恐れて登記所に出頭しなかった国民が多数いたため、抗議行動にどの位の人が集まるかが注目されている。