全国の市長、市議を選ぶ地方選のキャンペーンが16日から始まり、電話やインターネットによる宣伝や街頭でのビラ配布などが解禁される。ただし、音響設備を使う宣伝は午前8時~午後10時のみ。26日からはテレビやラジオでの政見放送も始まるが、印刷物配布や宣伝カー、街頭演説や街頭行進などは投票日前日の10月1日午後10時までだ。
実際にはもう街頭に出ている候補が多い。14日付エスタード紙によると、サンパウロ市長選の場合、主要候補で街頭に出ていないのは、最高裁判決で出馬確定直後のブラジル共和党(PRB)セルソ・ルッソマノ氏位だ。
民主社会党(PSDB)のジョアン・ドリア氏は地下鉄やバスで移動し、コッシーニャを食べて庶民性をアピール。民主運動党(PMDB)のマルタ・スプリシー氏は日系企業のイベントに出席し、ピカチュウの着ぐるみと踊ったりした。
フェルナンド・ハダジ現市長(労働者党・PT)は対立候補の党所属の区長らを連立政党の人物に一新。市役所に赴き、市民や市役所関係者との対話に努める一方、ルーラ前大統領と共にイベントに出席。自由社会党(PSOL)のルイーザ・エルンジーナ氏は、放映時間の不足を補う意味でテレビ討論会に参加できるよう、街頭で市民の協力を要請した。
政見放送は、放映期間が短縮された事や固定枠が週90分から60分に減った事で、計19時間30分だった前回のほぼ半分の10時間になる。ただし、各局の放映番組の合間に挿入される宣伝は、1350分が1470分に増加。市議候補用の時間は35日間で980分が用意されている。
政見放送は知名度アップに最適で、PSDBは他党との連立でドリア氏に3分3秒の固定枠と1日26回の挿入権を確保した。同党のマルシオ・フランササンパウロ州副知事は、放送開始で現在6%のドリア氏の支持率は25%に伸びると見ている。
他候補の持ち時間と挿入回数は、ハダジ氏2分36秒と22回。マルタ氏1分58秒と17回、ルッソマノ氏1分11秒と10回。連帯(SD)のマジョール・オリンピコ、エルンジーナ、持続ネットワーク(REDE)のリカルド・ヤング、キリスト教民主社会党(PSDC)のジョアン・ビコ、ブラジル労働者革新党(PRTB)のレヴィ・フィデリックス、労働者支援党(PCO)のエンリケ・アレアス、統一労働者社会党(PSTU)のアウリノ・プラゼーレスの各氏は5~23秒と1~3回となっている。
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