サンパウロ州内陸部のサンジョゼ・ド・リオ・プレット医科大学(Famerp)がサンパウロ州研究支援財団の支援で行った調査によると、ジカ熱をデング熱と誤診する例が相当数起きている可能性があると13日付フォーリャ紙が報じた。
Famerpによる調査は、症状や血清学検査でデング熱の初期と診断された患者800人の血液を分析する形で行われた。それによると、本当にデング熱だった患者は400人に過ぎず、残りの400人中100人はジカ熱患者、1人はチクングニア熱患者だった事が判明した。それ以外の患者は、ネッタイシマカが媒介する病気には罹患していなかった。
この調査をコーディネートしたラセルダ・ノゲイラ氏は、ジカ熱をデング熱と誤診する例は全国で起きているはずで、ジカ熱の患者の実数は当初考えられていたよりかなり多いと見ている。同氏によると、誤診の原因は、二つの病気の症状が似通っている事と、現在行われている検査の精度があまり高くない事だという。サンパウロ州保健局のマルコス・ボウロス氏も同様の見解を表明した。
デング熱の症状は頭痛や高熱、眼の奥の痛み、体や関節の痛み、衰弱、発疹や皮膚の染みだ。ジカ熱は下痢や発疹、強い痒み、結膜炎が主な症状だが、頭痛や発熱、体の痛みを伴う事もある。
Famerpが調査で使用した検査は、細胞そのものをリアルタイムで分析するもので、血清学的検査より高価で、どこの検査所でも利用できる状態にはない。
保健省によると、7月9日現在のブラジルのデング熱患者は140万人、ジカ熱患者は17万4千人と報告されている。