沖縄県人会ヴィラ・カロン支部(上原テリオ会長)主催の『第14回沖縄祭り』が6、7の両日、同支部からほど近い運動場、クラブ・ヴィラ・マンチェスターで開催された。国内最大の沖縄祭りを楽しみに、2万人が来場、寄付された保存食18トンは、12の福祉施設に送られた。またヴィラ・カロン出身の県系柔道家、知花チャールズ選手の五輪試合観戦会も行われた。
開会式には西本エリオ州議や飯星ワルテル連邦下議らが出席。上原会長から関係者、来場者への感謝が述べられ、ヴィラ・カロン支部が今年創立60周年を迎え、11月20日に記念式典を行うことなどが伝えられた。
会場には130もの出店が並び、特設ステージでは68演目が披露された。定番の天ぷらや焼きそば、県系団体による沖縄ソバが人気で、癖のあるヒージャー汁(ヤギ汁)も移民一世を中心に好まれた。舞台でもエイサー太鼓や琉球空手などの琉球芸能が好評を博した。
7日午前はリオ五輪の男子柔道66キロ級代表選手、知花選手の試合時間とも重なった。特設ステージでの演目を一時中断し、大型モニターに試合映像を中継、会場一杯の700人が声援を送った。
初戦の対戦相手、海老沼匡選手(日本)は世界選手権3連覇の実績を持つ金メダル筆頭候補。海老沼選手の押さえ込みが決まり勝敗の決した瞬間には、地元の英雄の敗退を惜しむ声が会場一杯に広がった。
観戦会に参加した沖縄県人会の高安宏治副会長は、「彼の努力は皆の知るところ。今回は残念だったが、まだ十分若いので、東京五輪目指して頑張って欲しい」と健闘を称えた。沖縄県人会では知花選手が優勝した際に、ヴィラ・カロンで優勝パレードを行う計画もあったという。
閉会式では、レキオス芸能同好会エイサー太鼓と琉球国祭り太鼓が合同演奏を披露。最後は来場者も参加してのカチャーシーが行われ、賑やかな終宴となった。