ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | サントアンドレ=プロテジェの社屋襲撃=8人を逮捕し武器も押収

サントアンドレ=プロテジェの社屋襲撃=8人を逮捕し武器も押収

 17日未明、大サンパウロ市圏サントアンドレで、現金輸送・警備会社「プロテジェ」が州都第一コマンド(PCC)と思われる強盗団に襲撃され、警備員や軍警との銃撃戦も起きた。18日付エスタード紙が報じている。
 事件が起きたのは17日午前3時20分頃。カンペストレ区ドス・コケイロス通りにあるプロテンジェ本社前に集まった約30人の強盗団は小銃などで武装しており、同社と隣の会社の間の壁を爆破するなどして社内に入ったが、警備員らの反撃にあい、何も盗まずに逃走した。
 強盗たちは警察の接近を阻むため、付近に止めてあった車に火をつけ、道に釘(鉄びしのような形のもの)をまくなどして逃走した。同社の向かいのコンドミニオは、警備員と強盗団との銃撃戦による弾弾が残り、駐車場の扉なども壊れた。住民達は銃撃戦は約40分間続いたと証言している。
 警察が到着したのは4時半頃で、強盗団は既に逃走した後だったが、犯人追跡劇はサンパウロ市東部まで続き、両市内で計11台の車が焼かれた。この追跡劇で事故も起き、サンパウロ市内では通常を上回る渋滞も発生した。
 サンパウロ州犯罪捜査局のエミグジオ・マシャド・ネット警部は同日午後、この犯罪はサンパウロ州最大の犯罪組織PCCの仕業との見解を明らかにした。
 同警部によると、サンパウロ州内での同種の事件は、3月のカンピーナス市、4月のサントス市、7月のリベイロン・プレットと続いている。一連の事件では総額1億3千万レアルの被害が出ている。
 PCCは武器や麻薬の密売で得た資金で他の犯罪を起こしていたと見られている。警察はPCC関係者が現金輸送社襲撃事件に関与していたことを突き止め、その一部を逮捕している。
 サンパウロ州市警麻薬捜査課は同日午後、大サンパウロ市圏イタベセリカ・ダ・セーラの農場にいた容疑者8人を逮捕し、銃器や弾薬、襲撃事件に使われた防弾車1台を押収した。また、サンパウロ市東部ジャルジン・イビチラマで発見された武器庫からは、爆弾、防弾チョッキなど共に、ヘリコプターも撃ち落とせる50口径の長身の銃が押収された。