リオ五輪も残り4日となった18日、ブラジルは朝一番でイザキアス・ケイロス・ドス・サントスが一人乗りカヤック200メートルで銅メダル、その後も、セーリング女子とビーチバレー男子で金メダルを獲得し、メダル数を金5、銀5、銅5に伸ばしたと19日付伯字紙が報じた。
一人乗りカヤック(カナディアン)200メートルの決勝は、イザキアスにとり、1大会3メダルの夢を叶えるための第2関門だったが、スタートで出遅れ、必死に回復を図る必要に駆られた。推進力を高めるため、最後は自分が乗るカヤックを足で蹴ってゴールインしたイザイアスは、4位と0・021秒差で銅メダルを獲得した。
これは、一人乗りカヤック(カナディアン)1千メートルでの銀に次ぐ2個目のメダルで、イザキアスは1大会2メダルを達成した4人目の選手となった。同選手は19日朝、エルロンと組んで二人乗りカヤック(カナディアン)1千メートルの予選1組に出場して1位通過。20日の決勝に臨む。ここでメダルを獲れば、ブラジルでは史上初の1大会3メダルの偉業達成となる。
セーリングの金は、女子49erFX級(スキフ)のマルチーネ/カエナ組によるものだ。ヨットはロンドン大会で柔道に抜かれるまで、ブラジルに最も多くのメダルをもたらした種目だったが、今大会ではこの金が唯一のメダルとなった。
優勝した二人はリオ市とニテロイ市の出身で、グアナバラ湾は庭のようなもの。親がヨット選手で海が大好きという共通点を持つ二人は、僅差で始まった決勝の最後の土壇場でニュージーランド・チームを抜き去り、栄冠を手にした。
ビーチバレー男子の決勝は雨の中で行われ、第1、第2セット共にイタリア・チームの先行を許した上、1セット目の半ばでアリソンが倒れるというアクシデントも起きたが、満員の観客の声援を受けて逆転し、2セットを連取。優勝が決まった途端、観客席に駆けつけた二人は、観客にもみくちゃにされながら、喜びを分かち合った。
その他の種目では、シンクロナイズドスイミングが6位、男子砲丸投げのダルラン・ロマニが5位に入賞した。
19日夜は男子バレーの準決勝(対ロシア戦)やハンマー投げの決勝が行われる。女子サッカーの3位決定戦は、1対2でカナダに敗退。障害馬術個人戦(団体戦は16~17日に行われ5位)もブラジル人選手は9位と16位、28位に終わった。
20日に行われる二人乗りカヌー(カナディアン)や男子サッカーの決勝には、金メダルを期待する声が高い。
18日現在の金メダル5個はアトランタ大会と同じだが、銀や銅の数が上回っている。総数はロンドン大会の17個の方が上だが、金メダルの数では既に過去最多タイの大会となっている。