10月2日に行われる市長・市議選に関して、フィッシャ・リンパ法(FL)に抵触する可能性がある候補者が4849人もいることが明らかとなった。18日付エスタード紙が報じている。
フィッシャ・リンパ法は、汚職防止を目的に、贈収賄や資金洗浄をはじめとした犯罪によって有罪判決を受けた人は、刑期終了から8年間は選挙への出馬を禁止することなどを定めた法律だ。
2010年に成立したフィッシャ・リンパ法は、2012年の市長・市議選から適用された。選挙高等裁判所(TSE)によると、同年の地方選の候補者の出馬資格を問う訴状は約8千件あったが、そのうちの約3千件がフィッシャ・リンパ法に基づくものだったという。
TSEによると、今年の地方選では、全国で50万3690人が出馬を申し出たが、18日までに候補者として認可されたのは46万7074人だったという。両者の差は、職権濫用その他で出馬資格はないとされた候補者がいたことを意味するが、出馬資格がないとされた候補者の中には、フィッシャ・リンパ法に引っかかると判断される人物が少なくとも4849人いたという。
フィッシャ・リンパ法に引っかかる疑いがある候補者が最も多い州はサンパウロ州の1403人で、次いでミナス・ジェライス州の620人、パラナ州の461人となっている。
現時点でフィッシャ・リンパ法抵触の可能性がある候補が全て無効とされているわけではない。連邦検察庁傘下の全国選挙機能実践グループ(Genafe)のアナ・パウラ・マントヴァー捜査官によると、今年は選挙直前の9月までに約1万件の訴状がフィッシャ・リンパ法に問われるだろうと見ているが、選挙まで残り1カ月余りの短期間で、全ての訴状に裁判所が目を通すのは困難であるともいえる。
また、フィッシャ・リンパ法の問題点となっている「市の財政を会計裁判所が財政法違反と見なした場合、その市長は有罪でフィッシャ・リンパ法に抵触」となるか否かについては、「議会が承認していれば問題なし」と見なすという。
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