リオ五輪は21日に閉幕し、2週間を超える熱い戦いに終止符を打った。ブラジルは最後の週末も大健闘し、男子サッカーが初の金メダルを獲得。男子バレーも金、他の種目も銀、銅と続いたことで、最終的に金7、銀6、銅6のメダル総数19個で、過去最高を記録した。20~22日付伯字紙が報じている。
最も注目が集まったのは20日、マラカナン・スタジアムで行われた男子サッカーの決勝戦、対ドイツ戦だった。
ドイツは14年のW杯準決勝で1―7という屈辱的な敗戦を喫した相手だけに、試合前も過半数の国民が負けを予想していたが、試合は序盤から拮抗し、白熱した。
先制したのはブラジルだった。前半27分、ペナルティ・エリア近くで相手のファウルから得たチャンスをネイマールがゴール左上に難易度の高いシュートを決めた。これに対しドイツは、ブラントが後半11分、速いパス回しからシュートを決めて同点。ブラジルにとり、今大会初の失点だった。
試合は同点のまま延長戦に突入したが、足の止まったドイツに対し、ブラジルが積極的に攻め続け、ドイツが堅守で防ぐ状態が続いた。
勝負の決着はPK戦にもつれこんだ。ここで、4―4で迎えたドイツ5人目のペーテルソンの右へのシュートをキーパーのウェーヴェルトンが左に横っ飛びで好捕。これにマラカナンが沸き、その後にネイマールが右上にPKを決めた瞬間、ブラジルの優勝が決まった。
この勝利は、W杯を5度制しながらも届かなかった五輪での金獲得だけに留まらず、14年W杯の屈辱を払拭する意味もあったため、代表は歓喜の涙をこぼした。
また、ブラジルのスポーツのもうひとつの目玉、バレーでも男子が12年ぶりの金を獲得した。予選グループで米国とイタリアに敗れ、紙一重のベスト8進出だったブラジルだったが、準々決勝でのアルゼンチン戦の勝利で調子を取り戻すと、ワラシ、ルカレリなどの攻撃陣が冴え、19日の準決勝のロシア、21日の決勝のイタリアを共に3―0のストレートで快勝。3大会ぶり3度目の金メダルを獲得した。
決勝戦は、チームを影で支え続けていた40歳の名リベロ、04年の金メダル・メンバーであるセルジーニョの引退試合ということもあり、表彰前には胴上げも起きた。
20日にはカヌーのイザキアス・ケイロスがエルロン・デ・ソウザとのコンビでのカヌー(カナディアン)1千メートルで銀を獲得し、ブラジル史上初の1大会3個のメダルを獲得。さらに、テコンドー80キロ級のマイコン・アンドラーデも銅を獲得した。
ブラジルが獲得したメダルは金7、銀6、銅6の計19個で、金を基準とした順位で13位、総数で11位。ブラジルオリンピック委員会が目標としたメダル順位10傑、獲得総数27~8個には届かなかったが、いずれも過去最高の数字となった。
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